ABA自閉症療育のブログを始めようと思ったきっかけ(ABA:応用行動分析コラム3)

ブルグ内で「自閉症の診断」について書いています。

「(ABA自閉症療育の基礎67)自閉症診断、ABA自閉症療育にどう活かす?自閉症診断をどう捉える?(https://en-tomo.com/2020/12/20/autism-diagnosis-intervention/)」

「自閉症とは?」というトピックはまた別章で作ろうと思っているのですが、

先のページでは私が持っている自閉症の診断についての考えを書きました。


この「コラム」ではあまり固くなく私が思うことを書いこうという趣旨でやっていこうと思っています。

そのため参考文献をガチ目に調べたりとかもしておりませんし、ちょっとゆるーくリラックスして書いて行きたいです。

ただ「個人的にはそう思っている」という点に嘘はなく、自分の言葉として書いて行きます。

イラストを多くして読みやすくするとか、内容構成とかもあまり考慮せず・・・(現段階ではコラムはそれでいこうと考えているところです)。


このコラムはどうしていこうかな?


自閉症は子どもが生まれる前、妊娠中にわかるの?

自閉症という診断は現代の科学では生まれる前にわかることではありません。

自閉症は親の責任ということはないのですがそれは現代の話、過去はそうは思われていなかった時代もあるみたいで、

Judith A .Crowel・lJennifer Keluskar・Amanda Gorecki (2019) 1950年代に母親または両親に対して「冷蔵庫(refrigerator)」という用語が登場し、自閉症の原因として親の暖かさの欠如や親子関係の機能不全が関連すると考えられていたと述べています。

Robert L.Koegel・Lynn kern Koegel (2012) 1960年代以前は自閉症の治療の多くは親が原因だと考えられていたと述べました。

妊娠中に分かるのでしたらまだ生まれてくる前に情報を集めたりなどの準備を行うことができると思いますが生まれてくる前には診断がつくかどうかは現代でもわからないのです。


自閉症の診断はお子さんが生まれてきて数年経ってから下ります。

お子さんが自閉症症状の経過を示すパターンも複数あり、例えばお子さんによっては突然、言葉を失うという形で出現する(2歳、3歳とかでね)こともあるのです。


私は今独身で子どもがいませんので「お子さんが自閉症、発達に遅れがあると診断された時の気持ちにしっかりと共感できますよ」とは残念ながら言えません。

が、もし自分の子どもに何かしらの遅れがあるとお医者様に言われたらと想像するとその時その瞬間、気弱になってしまうことは理解ができているつもりです。


Enせんせい

気弱になり、「大丈夫かな?」と心配な気持ちが湧き上がってくるかもしれません



調べていくと出てくる早期療育でもなかなか難しいよね

お医者様に伝えられる、または検診の前に自閉症の症状に気が付く親御様もいらっしゃいますが、

私の体感では特にお子さんが第一子だった場合には診断の前になにかしらの発達の遅れに気づくことは少ないと思います

第一子以外の場合は他の兄弟がいますので、兄弟を見ていると自然と兄弟のお友達などの成長も見ているわけで、なんとなく何歳でこれができるとか、そういったデータを自然と得ているからでしょう。


自分でなんとなく気づき始めた人も、お医者様に診断された人、または検診で発達の遅れを指摘された人も、その瞬間に「この子にできることは何かないか」という不安の中で情報を集め出し目にする言葉「早期療育」。

このブログページで書いているABA(応用行動分析)という名前やそれが示しているエビデンスの情報です。

早い段階で始める療育の中で、エビデンスを基にすれば基本的にはロバースのEIBIがエビデンスの王様と言えるでしょう。

「(ABA自閉症療育のエビデンス5)EIBI(早期集中行動介入)のメタ分析(https://en-tomo.com/2020/03/30/eibi-metaanalysis/)」

↑↑↑他のABA自閉症療育の介入方法はここまでの強いエビデンスを示すことはできていないと思います


また調べていくとすぐに、できるだけ早い段階で療育支援をはじめた方が効果が高いということも知ることでしょう。

「自閉症療育の効果」を高める1つの重要な要因は「自閉症療育」をいかに「早い年齢で始められるか」という文章は不安を煽ると思います。

例えば海外ではまだ生後4、7、および9ヶ月の3人の自閉症の可能性がある子どもにABA介入を行ったりしています(参考 Lynn Kern Koegel・Anjileen K. Singh・Robert L. Koegel・Jessica R. Hollingsworth・Jessica Bradshaw, 2014)


Enせんせい

普通、多分今の「児童発達支援」で「生後4、7、および9ヶ月」の子どもが来たらほとんど支援方法がわからいと言われるかもしれません



民間のABA自閉症療育機関

いかに「早い年齢で始められるか」を知ると、本格的に早急にABA自閉症療育を受けられる機関を探します。

インターネット、口コミ、SNS、情報源はさまざま。


私が社会人になりこの業界で働き始めたときは丁度、携帯電話がガラパゴスからスマートフォンに切り替わった時期で、あとFacebookなどのSNS、ワードプレスなどのブログを作るシステムが出てきた頃、情報を発信しやすいし、受け取りても集めやすかった時代なのかもしれません。

だいたい10年くらい前、当時は「放課後等デイサービス」や「児童発達支援」というものはまだ走りで、今の数倍も少なかったので質が低いと言われていて、民間のABA自閉症療育機関が盛り上がっていたイメージを持っています。


この頃から私はブログを作って何かを発信したいと思い出しました。

実際に作ったブログ(この頃の意識としてはホームページ)もあって、今も検索したら出てきます 。

当時はアナログにコピー用紙にインクとペンでイラストを書いていましたよ!今はアイパッドプロ、時代は進んだ!


デジタルは便利!

Enせんせい

当時のブログは参考文献を使っていなかったため、それではなんとなく厚みもないなと思い、作成し直したのがこのブログサイトとなります


当時、民間のABA自閉症療育は高額なのですが「待機」といって(これは今も「放課後等デイサービス」や「児童発達支援」にありますね)、高額でも予約待ちの状態になっているところが多かったようです。

民間のABA自閉症療育について、あるご家族様から聞いたのですが

「教育界のロールスロイス」と呼ばれていたそうで、本当にガチ目にやると結構な価格になります。



なぜABA自閉症療育のブログを作ろうと思ったか?

当時私が考えていた民間のABA療育の機関でABAの療育をすぐに受けられる人が数少ない理由は、


(1)待機のお子さんが既にいるため待つことを選択させられる

(2)金銭的にハードルが高い

(3)ABA療育の機関そのものが近くに存在しない


の3つが考えられました。

だからみんながフェアにその情報を得られたらいいなというのが情報発信をしたいと思った最初の動機です。

当時、そんなものは日本に無かった(今はどうだろうか?、あるだろうか?)。

これが最初に私がABA自閉症療育のブログを描こうと思った動機。


Enせんせい

ブログについては社会人になってからずっと作りたいと思っていました


昔友達のUくんから言われた言葉が印象的で、

「あなたはABAとか自閉症を学んできたから、なんで子どもが癇癪を起こすのとか、理解できるでしょう?

でもそんなの知らない人からしたら、なんでなんだろうと思うと思うよ。

マジで宇宙人と関わっているみたい。

だから、それを教えるというだけでもあなたの仕事に価値があると思うよ」


「宇宙人」というキーワードは「不適切」かもしれないですが、かつてUくんが私にいったその表現は「本当に親御様からすると、なぜそのような行動をするのかよくわからない」ということを表現したのでしょう。


支援を求めている人たちに出会って、上手く問題を解決できて、

「先生、ありがとうございました」

と言われて、帰り道一人でぐーっと背中伸ばして「頑張った」と感じながら帰る瞬間がとても好き!


見られたらダサいから1人になってから身体グーってするけれどね♪

こんな私ですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m



【参考文献】

・ Judith A .Crowel・lJennifer Keluskar・Amanda Gorecki (2019)Parenting behavior and the development of children with autism spectrum disorder. Comprehensive Psychiatry Volume 90, April, p21-29

・ Lynn Kern Koegel・Anjileen K. Singh・Robert L. Koegel・Jessica R. Hollingsworth・Jessica Bradshaw (2014) Assessing and Improving Early Social Engagement in Infants. Journal of Positive Behavior Interventions Apr; 16(2) p69–80.

・ Robert L.Koegel・Lynn kern Koegel (2012) Pivotal Response Treatment for Autism Spectrum Disorders 【邦訳 小野 真・佐久間 徹・酒井 亮吉 (2016) 発達障がい児のための新しいABA療育 PRT  Pivotal Response Treatmentの理論と実践 二瓶社】