(祝100投稿)私の思うABA自閉症療育とは?良いと思う点(ABA:応用行動分析コラム1)

ABA自閉症療育のブログを書き始めこの投稿がついに100投稿目です!

今年の3月15日からブログを書き始め今日12月15日、ついに100投稿に至りました。

今年中に100記事行けてよかった!

いつも読んでくださっている皆様ありがとうございますm(_ _)m


記念すべき100投稿目!

私自身は本当にABA(応用行動分析)が好きで、ABAを使って対人支援を行えていることにとても幸せを感じています!

ここまで順序立ててABAのエビデンスから基礎をご紹介してきましたが、

今回100投稿目ということで少し路線を外れ・・・、私がABA自閉症療育が好きな理由を書いていこうと思います!


Enせんせい

こういうブログページはブログ内で初めてです

どうぞよろしくお願いいたします!


以下、私がABA自閉症療育が好きな理由を3点ご紹介させてください。



ABAが好きな理由1:自分が動けば子どもが変わるから

最初にまずこれを伝えたい。

例えば自閉症のお子さんをお持ちの親御さんが私のところに来て「ねぇ、先生。ABAって何なの?」と聞いたとしましょう。

私は簡潔に言えば、以下のような回答をします。


・ 見守ったりすることで成長を願うのではなく環境側から積極的にお子さんの変化を促す方法で実験心理学から来た理論を背景に持っていること

・ ここでいう環境側とはお母さん、お父さんだったり、お子さんの周りにいる人からの関わりを示す

・ 変化は、お子さんの言葉や人間関係での成長を促すなどの適切な行動の増加や、問題行動を減らすということ

・ ただ見守ることでこうなって欲しいと見守るだけではないので、大変さはお母さんの想像を超えるかもしれないこと

・ ここまでをまとめて簡単に言うと「自分や周りが、頑張れば何とかなる可能性があるもの」

・ ABAという指針は、科学的な方法を後ろ盾にしていること(参考、Jon・Baily & Mary・Burch,2006)


などを話します。

自分が能動的に動くことで子どもの成長を促せること。

これが私の思うABAの好きなところの1つ目です。


子どものためになんかしたいんじゃーーー!何したら良いねん!?

の答えを教えてくれたりします。



ABAが好きな理由2:自閉症というラベルで子どもを見ないから

教科書的にはABAを開設したとするならば、「行動分析学」という「個体の行動」を研究する学問がありその上に成り立っている学問と言えるでしょう。


ABAを使用しての問題解決は、環境から本人への関わりを介入(療育すること)を通して系統的に変化させ、

この際、本人の心的過程ではなく現実の行動の変化の経過を観察しながら介入を調整していき、必要に応じて再介入を行っていきます。

※ だからといって「ABAは心を無視する」とは思わないでくださいね


上の文章の中で、

「本人の心的過程ではなく現実の行動の変化」というところにピンクの下線を引きました。

これは、ABA自閉症療育の介入では「現実の目に見える行動」を重視するということです。


なので「この子は自閉症なのでこう関わる」というのは違って「この子はこういう行動の傾向があるのでこう関わる」といったように介入を組み立てます。

そのためABA自閉症療育では「この子は自閉症だから」ということを理由に介入方法を決定することは(少なくとも私は)ありません。


その子が家族の中でどのような適切な行動が増えて欲しくて、また不適切な問題行動が減って欲しいのかをお子さんの行動を観察して介入法を考え、

個人個人またはその家庭家庭に合わせたオーダーメイドの介入方法を模索して行きます。


オーダーメイドで介入方法を考えていく必要があるのである種、職人気質な技法かもしれませんが、文頭に書いたように私はABAが好きですので、

その好きなABAを使ってあれこれ考えながら介入方法をオーダーメイドしていくのがすごく楽しいです。


自閉症と言っても本当に十人十色で、

「自閉症」という字面だけみれば自分の殻に閉じこもった子どものようなイメージを持つ方が多いかもしれませんが、

おとなしいお子さんから、お話をしすぎることでお母さんが困っているお子さんまでいろいろなお子さんがいます。

だから「この子は自閉症だからこの介入を行う」という方法ではなく、お子さんの反応(行動)に合わせたオーダーメイドの介入ができること

これが私の思うABAの好きなところの2つ目です。



ABAが好きな理由3:親御さんと協力して一緒に頑張る

ABAを実践する際は、方法を親御さんにも伝えていくことも特徴的です。

基本、療育って連れて行って(もしくは専門家がお迎えに上がって)からお母さんとお子さんが離れて、終了時間になったらお母さんが来て、「今日はーーーでした」などとフィードバックを受けることが多いと思います。

でも私はお子さんと療育しているときに親御さんが同室している場合がほとんどです。

※ お子さんがある程度の年齢になったり、お子さんが自身のプライバシーを守りたいであろう話題を扱う場合は別です


こんなはじまり方も多いですから、敷居を高く感じないでくださいね
一緒に解決していけば良いのですよ

これには理由があって例えば、

Lisa McNiven(2016)はABAを使用した実戦について、

実践者(ABAの専門家)は、定期的に保護者やお子さんに関わりのある人を積極的に介入に参加させるよう訓練します。その特別な訓練を受け、保護者やお子さんに関わりのある人は頻繁にデータ収集の手助けしたり、直接介入を管理します

と述べています。

これは何もLisa McNiven(2016) だけが言っているのではありませんよ。


親御さんも専門家のやり方をみて療育の方法を学ぶことはとても有意義なことでしょう。

私にとってもお子さんの状態を一番知っている親御様としっかりと時間をとって話せる時間は有意義です。


ABAではその子に合った方法を親御さんと協力し合いながら探り、実践し、行動変化の経過を観察し、観察データをもとに必要に応じて方法を臨機応変に変えます。

だから私も親御さんからしっかりとお話を聞く時間が欲しいし、親御様側も方法を学びたいという形で療育に参加していただくことが多いです。

私はこの過程が凄く実用的だと感じています。

またご家族様と協力してお子さんの成長を感じられたとき、介入は成功し問題行動が無くなったときに、一緒に喜びを分かちあえる瞬間はものすごく魅力的です。


私「いやー、良かったすね!とりあえず、◯◯◯の行動はなくなりましたね!」

お母さん「本当ですね!次は△△△を減らしたいです!」

私「わかりました!今、△△△はどんな場面で出るんですか?」


と、問題行動についての検討を親御様と一緒にしたり、


私「今、見ました?◯◯◯できましたね!」

お母さん「はい!びっくりしました」

私「今◯◯◯できたんで、次のターゲットは△△△を目指しましょう」


と、お子さんの成長についての検討を親御様と一緒にする。

こういう時間が非常に私は楽しい!

親御様と協力関係を持って療育ができること、これが私の思うABAの好きなところの3つ目です。



さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました!


ABAが好きな理由1:自分が動けば子どもが変わるから

ABAが好きな理由2:自閉症というラベルで見ないから

ABAが好きな理由3:親御さんと協力して一緒に頑張る


以上の3点が私の思うABA自閉症療育の好きなところでした。


ABA(応用行動分析)は「心理学」というマニアックな分野の一つの領域です。

さらに「心理学」というマニアックな分野の「臨床心理学」、「応用心理学」と呼ばれる対人支援というもっとマニアックな分野です。

このABA自閉症療育ブログは、

さらにさらに、「応用心理学」と呼ばれる対人支援のマニアックな分野の「自閉症」(発達障がいも当てはまる)と呼ばれる療育と呼ばれるもっともっとマニアックな分野です。


Googleの機能を使用して調べると「月間の平均検索ボリューム(月にだいたいどれくらいそのキーワードで検索がされるか)」が調べられるのですが、

最初この分野でブログを始めようとしたとき、かなり絶望的な検索数で(笑)

今もそれは変わっていませんが例えば「ABA 療育」のキーワードは「ダチョウ 革」と同じくらいの検索数のようです(汗)


でも、作ることを迷いませんでした。

私はABAが好き、そして自閉症療育も好きなのでやってみようと思い数年間準備し、今も継続して頑張れています。

※ 不安系やうつ系、強迫系で大人のカウンセリングもします。自閉症療育の割合が今多いですが、不登校や引きこもり、うつ病や強迫性障がいパニック障がいで私に関わった人もたくさんいますので、そっちを辞めるわけではないですよ!


この「好き」という気持ちで俺はどこまで行けるんか?

もう30歳を超えましたが、これからも私は自分の未来が楽しみです。


これからもどうぞよろしくお願いいたします!



【参考文献】

・  Lisa McNiven(2016)Effects of Applied Behavior Analysis on individuals with Autism ,http://gcd.state.nm.us/wp-content/uploads/2018/05/Effects_of_Applied_Behavior_Analysis_on_individuals_with_Autism.pdf

・ Jon・Baily & Mary・Burch (2006) How to Think Like a behavior Analyst : Understanding the Science That Can Change Your Life 【邦訳: 澤 幸祐・松見純子 (2016) 行動分析的 ”思考法” 入門ー生活に変化をもたらす科学のススメー,岩崎学術出版社