このブログページでは日常生活の中でABA自閉症療育を行う方法として「機会利用型指導法(Incidental teaching)」というものをご紹介します。
先のページ、
「(ABA自閉症療育の基礎83)ABA自閉症療育で言葉・発語を教えるのに最適!マンドトレーニング(https://en-tomo.com/2021/03/18/aba-mand-training/)」
では自閉症児に言葉を教える「マンドトレーニング」という方法をご紹介しました。
マンドトレーニングとは「マンド」という「要求言語行動を教えるトレーニング」でした。
他者に適切に要求する行動を教えるマンドトレーニングとこのブログページで紹介する「機会利用型指導法」の関係性は、個人的には以下のイラストのような関係性で捉えています。
ブログページでは最初に私が「機会利用型指導法」を上のような位置付けで捉えている理由を述べ、
次に機会利用型指導法の元の英文となっている「Incidental teaching」を用い言葉を教えた、Betty Hart・Todd R. Risley (1975) の研究をご紹介します。
最後に日常の中で「機会利用型指導法」をどのように使用していけば良いか、私なりの提案をさせてください。
このブログページで機会利用型指導法を学び、日常の療育の中で生かしていきましょう。
日常生活の中に療育の機会を作っていきましょうね!
機会利用型指導法とは?
出口 光・山本 淳一 (1985) を参考にすれば、機会利用型指導法は5つの構成要素から成り立っています。
その5つとは、
(1)子どもが言語反応を自発する環境を整える。例えば、好きなおもちゃやお菓子を子どもの手の届かないところに置く
(2)大人は子どもが言語的、あるいは非言語的に(1)で設定された環境に対しての活動に参加してくることを待つ
(3)この際、子どもから自発的な発話を行わないようであれば、プロンプトする
(4)それでも適切な発話が出現しない場合、プロンプトの強度を上げるが、プロンプトは言語発達に伴って徐々にフェイディングされる
(5)適切な言語反応が自発された場合は子どもが要求したものを提示する
です。
出口 光他(1985)を参考にすれば上の(1)ー(5)の手続きによって構成されるトレーニングとなるのですが、
学習機会が生まれやすいよう環境を設定し、生活を通してお子様に言葉を教えることは、これまでブログページで紹介をしてきた「NBI(Naturalistic Behavioral Interventions:自然主義的行動療法)」の要素でもあると言えるでしょう。
出口 光他(1985)は機会利用型指導法によって比較的容易に機能的言語が確立できる理由として、
子どもの発話(例えば「オモチャ ちょうだい」)が日常における社会的文脈の中で既に機能している強固で、非言語的な行動(オモチャで 遊ぶ)の連鎖に組み込まれるようになるからであると考えられる
つまり、日常的に機能している非言語行動の連鎖に、発話という言語行動要素をただ付け加えるだけで、その発話は機能を持つようになるのであると分析しています
上のオレンジ色の内容を簡単に言えば、
既にもう生活する上で強固に確立されている子どもの生活様式に対して、
その生活様式の中に言葉を使用する機会を設けるだけだから意味のある言葉の獲得が比較的簡単であるということです。
お子様が生活している生活様式の中にいかに療育機会を設定するかが大切になります。
ここまで紹介してきた機会利用型指導法の内容だけを見れば、子どもに要求する機会を設定し、子どもが「要求物」を言葉で言うだけのように見え、
なんら「マンドトレーニング」との違いがないように見えたかもしれません
しかし「機会利用型指導法」はお子様が生活している生活様式の中に、いかに療育機会を設定するかが大切だとすれば、お子様に教えられるスキル・行動は言葉の使用だけに限られないでしょう。
例えば機会利用型指導法の研究で園山 繁樹・秋元 久美江・板垣 健太郎・小林 重雄 (1989) を参考にすれば機会利用型指導法の活用範囲が広がることがわかります。
園山 繁樹他 (1989) は幼稚園を舞台に発達に遅れのあるお子様の学習機会を日常の身辺自立場面にまで設定し「くつ」、「所持品の始末」、「用弁」、「弁当の準備」の行動を課題分析し、プロンプトフェイディングをして行くことで自立の方向へ導きました。
園山 繁樹他 (1989) は自らが行った「機会利用型指導法」について、幼稚園の各々の場面を指導できるよう構造化し、幼稚園生活の中で指導の機会を明瞭にして行くことを積み重ねていったものであると述べています。
このような生活様式の中でどのように機会利用型指導法を入れ込んでいくかについては後述しますが、
次は「機会利用型指導法」と訳されることとなった「Incidental teaching」の研究について見ていきましょう。
機会利用型指導法の研究
「機会利用型指導法」は英語の「Incidental teaching」という単語を和訳したものです。
「Incidental teaching」は他に「偶発的指導法」とも和訳できるでしょう。
「Incidental teaching」の研究としてBetty Hart・Todd R. Risley (1975) の研究をご紹介します。
Betty Hart・Todd R. Risley (1975) の研究参加者と記録方法、介入方法
研究に参加したのは4歳8ヶ月から5歳2ヶ月の11人(6名の男の子、5名の女の子)、IQは51から101の間で、年齢の平均は5歳、IQの平均は73の子どもたちです。
研究では子どもたちの自由時間での自発的な発話を15分間、8ヶ月間記録しました。
研究者は「Incidental teaching」を使用して子どもたちの言語能力を促進しようと介入を行います。
「Incidental teaching」介入としてBetty Hart他 (1975) は以下の手続きによって介入を行いました。
(1)指導できる機会と判断できた場合は、
(2)子どもからどのような言語行動を引き出すべきかターゲットを判断し、
(3)子どもにどのような関わりを行うべきか判断する。この関わりは(a)注目を与えるだけもしくは(b)注目と言葉を与えるかを判断する
もし子どもが適切に反応しない場合は?
(4)使用するプロンプトの強さを調整する。プロンプトの強さは以下のレベルに分けられる
(a)どのように言えば良いのか、真似すべき言葉を全ていう、例えば「手伝って」と子どもが言うべき言葉を全て言う
(b)どのように言えば良いのか、真似すべき言葉を部分的に言う、例えば「てつ・・・」と子どもが言うべき言葉を部分的にいう
(c)は子どもが言葉の使用を行う機会を設定する、例えば「私に教えて」など言葉を使用する機会を設定するだけとなる
(d)大人が「ん?」という表情をしたことに反応する
以上の手続きを子どもの状況、年齢、性格、言葉の能力に合わせて調整しトレーニングを行っていきました。
プロンプトの強さは(a)が一番強いので徐々に(d)側に反応できるようにしていきます。
※このようなプロンプトを徐々に少なくしていく手続きはプロンプトフェイディングと呼ばれる手続きです
また言葉の使用機会のセッティングとして、子どもが自由に過ごす部屋のおもちゃは子どもの目に届くが手には届かないところに設置されました。
Betty Hart他 (1975) はこのような設定が教育機会となると述べています。
また研究では途中から子どもに理由を言うことを求めるようにしました。
例えば、研究の中では子どもが「トラックが欲しい」と言ったとき、大人は「Why?(理由は?) 」または「What for?(なんで?)」などと聞き、
「I want a truck so I can play with it. (トラックで遊びたいからだよ)」という理由を引き出すようにしていきました。
研究結果ではこのような理由を述べた文章を「複合文(Compound sentences)」と定義していますが、
研究を通して子どもたちは大人に対して言葉の使用が増えていき、複合文が教えられたのちは複合文についても使用することが増えました。
Betty Hart・Todd R. Risley (1975) を考察する
Betty Hart他 (1975) のポイントは研究中、お子様が行動化しやすいようにセッティングされた環境(興味を引くおもちゃは目には届くが手には届かない)の中で自由に動けたことだと思います。
このような環境がセッティングされることでお子様は大人に対して関わりたい(おもちゃを取って欲しいなど)動機を高めるでしょう。
そのような動機が高まった状態は大人から見て、「あ、今学習機会になりそう」という機会が多くなります。
そのような機会が訪れたとき、大人の方からプロンプトを出し言語能力を向上させる学習機会としてセッティングし療育を開始するのです。
このような環境を整える支援として、以前ブログでは「豊穣化支援」という方法もご紹介しています
「(ABA自閉症療育の基礎62)オペラント条件付けー環境の豊穣化支援、適切に余暇を過ごす方法(https://en-tomo.com/2020/11/29/aba-environmental-abundance/)」
R. Don Horner (1980) が行った「ENVIRONMENTAL ENRICHMENT PROGRAM(環境豊穣化プログラム)」はお子様が過ごす環境内に魅力的な強化子を散りばめることと分化強化という手続きを組み合わせ適切な余暇活動を教え、不適切な行動を減らしていった研究です。
機会利用型指導法でもまず最初はお子様の生活環境を整備し、お子様の学習機会が最大化する工夫をし、お子様から学習機会にやってきたときに大人が向かい入れその機会の中でトレーニングを行う。
環境豊穣化や機会利用型指導法は非常に日常生活の中で取り入れやすいでしょう。
ただし最初に介入計画を立てなければいけないので、最初のコストがちょっとめんどくさいですが・・・。
一旦、介入計画さえ立ててしまえばその後はスムースに効果的な療育を行なっていくことができます。
機会利用型指導法を日常生活に取り入れる
園山 繁樹他 (1989) の研究では幼稚園を舞台に機会利用型指導法を構築しお子様に療育を行なっていました。
しかしあなたのお子様が通う幼稚園・保育園でもこのように発達に遅れのあるお子様にフォーカスを当てた生活計画を行なってくれるとは限らないでしょう。
またもしお願いが受け入れられたとしても、「なにをどうするか?」についてはもしかするとあなたの方でも考えてアイディアを出さなければいけないかもしれません。
何をどのように学習機会として設定し、機会利用型指導法を日常の中に組み込んでいけば良いでしょうか?
幼稚園・保育園で行なってもらうことも大切なことですが、まずはお子様が家庭で過ごす1日の中で機会利用型指導法を取り入れて行く方法を考えていきましょう。
まずご家庭で取り入れてみてコツを掴んでから幼稚園・保育園にお願いすることが良いと思います。
1日の中で機会利用型指導法を入れ込む活動を考える
お子様の家で過ごす1日はどのようなものでしょうか?
朝起床をしてから、最初に何をするでしょう?
布団から出てお母様が布団を畳んでいるでしょうか?
うがいをして歯を磨きますか?
トイレに行きますか?
パジャマから着替えますか?
お水を飲むことでしょうか?
朝起床をして最初にする活動はご家庭によって違いますが、あなたのご家庭はいかがでしょう?
例えば朝のルーティーン、
(1)歯磨きうがい → (2)朝ごはん → (3)着替えのルーティンが朝のルーティンであった場合を考えてみます。
まずは上の(1)ー(3)、3つの現在の状況、自立度をチェックしてみましょう。
ABAでは介入前のこの現在の状況を「ベースライン(Baseline)」と呼びます。
それぞれ(1)ー(3)のベースラインをチェックします。
チェックしたところベースラインは以下のようになりました。
(1)歯磨きうがい
お母様がコップに水を入れて、お子様に渡すと口をゆすぐがガラガラとうがいをすることは難しい
(2)朝ごはん
スプーンを使って、お母様がスプーンに食事を乗せて口元に持って行くことで食事をとっている
(3)着替え
脱ぐことは1人でできるが、脱いだ衣類は畳むことはない。パジャマを脱いだのち、普段着を着るときは、シャツはお母様が首を通す、ズボンは自分で履ける。ただし前後についてはお母様が注意をしていないと前後逆に着てしまうこともある
以上のように(1)ー(3)のベースラインがチェックできれば次に「どうなって欲しいか?」について考えます。
例えば(1)歯磨きうがいについては次のステップとして「自分でコップに水を入れて口をゆすぐ」ことを目指すことなどが考えられるでしょう。
朝ごはんでは例えば3回に1回は食事を乗せたスプーンを自分で口元に運ぶとか、着替えではシャツを1人で着れるようにするなどです。
次のステップまでをどのように教えて行くかについては「課題分析(Task Analysis)」が役に立ちます。
「(ABA自閉症療育の基礎60)オペラント条件付けー課題分析、行動のアセスメント方法(https://en-tomo.com/2020/11/21/aba-task-analysis/)」
課題分析については上のURLでご紹介をしていますので、是非参考にしてください。
「朝起きてからの活動機会」を利用した機会利用型指導法についてベースラインを取って、次に「どうなって欲しいか?」について考える方法をご提案しましたが、このような方法はもちろん起床時以外にも適用できます。
例えば園から帰ってきて園のバックを部屋にほっぽり出しているのならば?
バックを置く位置をあらかじめ決めておいてその場所にバックを置くようにトレーニングし、お弁当箱などを出してお母様に持ってくることを練習します。
夕食時にお皿をシンクまで持って行く、お風呂に入って一人で頭を洗う、就寝前にシーツを敷くなど実は生活の中には療育をする機会が溢れているのです。
この溢れた機会を利用し、毎日少しずつ継続してトレーニングをして行く。
地道な活動ですが、そのような地道な一歩が数週間、数ヶ月後に実を結びます。
ただあまりにも地道なため、毎日少しずつ生じる変化を親御様も見落としてしまうこともあるでしょう。
そのようなとき「(ABA自閉症療育の基礎79)ABA自閉症療育データを取る理由とデータが今日から取れる方法:データシート付(https://en-tomo.com/2021/02/20/abadata-meaning-simplemethod/)」
で紹介した「日記」の記録が効果を発揮します。
日記の目的の1つは、定期的に数週間、数ヶ月前の記録を見直すことで「成長している」ということを見落とさず、今自分が行なっていることに自信を持つことです。
ご家庭の生活の中のどの場面を扱って療育するのかを考え、療育目標を立て(どうなって欲しいのか?)、その目標に向かって課題分析を行い機会利用型指導を行ってみてください。
機会利用型指導法を日常生活に取り入れる・野外
上で書いてきたこと「歯磨き」「食事」「着替え」などの家の中での活動を機会利用型指導法の機会として捉え、練習をすることでした。
この項では更に一歩踏み込み、家の外で機会利用型指導法を取り入れる方法を考えていきましょう。
外活動の中で機会利用型指導法を入れ込む活動を考える
日常で必要なお母様の生活ルーティンにお子様を巻き込むことも学習機会を作る1つの方法です
例えば園に行っている間にスーパーに買い出しに行っていることがお母様のルーティンだとすれば、スーパーへのお買い物へお子様を連れて行くよう日々のルーティンを変更することで学習機会の拡大に繋がります。
スーパーには家にないものがたくさん置いていることが魅力的で、例えばスーパーにお子様を連れていってから「お肉」、「はくさい」、「ねぎ」、「おさかな」、「かい」、「いか」など名前を教える機械としてセッティングしても良いです。
名前を言葉で言わしても良いし、「みかん 取って」など品物を選択させることもできます。
財布からお金を出す機会を設定したり、親御様のあとをついて歩くことも練習できるでしょう。
スーパーの帰り、公園に寄って帰れば?
遊具の名前を覚える練習やマンドトレーニング、「もうすぐ帰るよ」という遊びからの切り替えのトレーニングなども可能かもしれません。
鉄棒にぶら下がる、ダッシュする、階段を登るなど体力面のトレーニングや、公衆トイレを使用したり家以外の蛇口から水を出すことを練習したり、
外に出て学習の機会を設定することで練習できるスキル・行動の幅は大きく拡大します。
機会利用型指導法を更に日常生活に取り入れる注意点
最後に機会利用型指導法を日常生活に取り入れる際の注意点も知っておきましょう。
私自身、機会利用型指導法を生活の中に入れてもらうときお伝えをするのですが、
機会利用型指導法では主に「課題分析」ののち、「強化法」、「強化子のリダクション」、「プロンプト」、「プロンプトフェイディング」というテクニックを使って、行動をスモールステップでシェイピングして行く方法を取ることが多いです。
簡単に言えば、お子さんに実際に行動してもらいその行動を強化するのですが、その際に親御様が今手伝っている補助を徐々に抜いていき自立させて行く支援となります。
機会利用型指導法を毎日の生活に取り入れると、今その生活活動にかけている時間よりも多くの時間がかかってしまうでしょう
特に時間のない朝などはどうでしょうか?
機会利用型指導法の大変なこととして、普段親御様がお子様の活動を手伝うことでスムースに行っていた日常生活が、お子様にやってもらうようシフトして行くため、余計に時間が取られることがあります。
そのため機会利用型指導法を取り入れる際は十分に時間を確保してから行うようにしてください。
また問題は時間だけではありません。例えばお子様の側から見たとき、今までお母様が靴下を履かせてくれていたのにいきなり「自分でやりなさい」と言われるのです。
そのためお子様側からみたときに面倒くさく感じ強く抵抗が出てしまうかもしれません。
抵抗が強く出た、例えば泣いてしまったので「わかった!手伝うわよ」という調子で手伝ってしまうと、お子さんは困ったときは泣くという悪循環が学習されてしまいます。
※この悪循環については参考「(ABA自閉症療育の基礎77)問題行動が発展し悪化するプロセスー消去バーストとシェイピング(https://en-tomo.com/2021/02/11/aba-problem-behavior/)」
そのため時間的な余裕だけでなく、親御様の心の余裕も必要です。
親御様側も特に慣れるまでは睡眠不足等のコンディション不良は避け、良いコンディションの中で機会利用型指導法を取り入れていきましょう。
親御様のコンディションも整えて、余裕を持って「大丈夫!大丈夫!やってごらん」と温かい空気感で応援してあげる姿勢が大切です。
いきなり生活全体に機会利用型指導法を計画し取り入れることもできますが、まずは例えば朝起きてから着替えの靴下だけ自立に向かわせる
というように少しずつ生活の中に入れて行くスモールステップの姿勢が大切だと思います。
さいごに
以上、機会利用型指導法についてどういったものか?
という点から日常生活の中で機会利用型指導法を取り入れる方法について解説を行なってきました。
最後に「時間がかかるから、お子様の抵抗が出ることがあるから、時間と心に余裕を持って」という機会利用型指導法の注意点も記載しました。
機会利用型指導法による支援について近年の研究では小林 久範・平澤 紀子・冲中 紀男・湯本 純子・山 久利乃・伊佐地 薫・脇坂 悠衣・井川 由佳子 (2013) は特別支援学校に通う2年生の男児1名に対して、
朝の準備
給食の準備
歯磨き
個別学習
の時間に適切な要求を教えることを行い、適切な要求行動を獲得させることに成功しています。
学習機会を設定するとき、ベースラインとして現在の状況を把握し、その後課題分析によって次に何を教えていけば良いのかを考える。
教え方は基本的には強化法とプロンプトフェイディングを使用したシェイピングになることが多いでしょう。
強化法とプロンプトフェイディングを使用したシェイピングについてはこれまでいろいろとブログ内でも書いてきましたが、
「(ABA自閉症療育の基礎61)オペラント条件付けースモールステップの指導とシェイピング(https://en-tomo.com/2020/11/25/operant-small-step-shaping/)」
のブログページから読んで貰えばざっくりとした概要を掴んでいただけるかと思います。
このブログページでは機会利用型指導法について紹介をしてきました。
次のページでは、
DTT、NBI、マンドトレーニング、機会利用型指導法とこれまでさまざまなABA療育手法をご紹介してきましたが、これらが実はDTT VS その他に分けられるということについて次のページでは解説をしていきます。
【参考文献】
・ Betty Hart・Todd R. Risley (1975) INCIDENTAL TEACHING OF LANGUAGE IN THE PRESCHOOL1. JOURNAL OF APPLIED BEHAVIOR ANALYSIS. No4, p 411-420
・ 出口 光・山本 淳一 (1985) 機会利用型指導法とその汎用性の拡大 ―機能的言語の教授法 に関する考察― 教育心理学研究 33 巻 4 号 p 350-360
・ 小林 久範・平澤 紀子・冲中 紀男・湯本 純子・山 久利乃・伊佐地 薫・脇坂 悠衣・井川 由佳子 (2013) 特別支援学校における自閉症児に対する要求言語行動の指導機会に関する検討―行動連鎖が確立した活動における教師の支援の見直しから―. 特殊教育学研究 50 巻 5 号 p. 429-439
・ R. Don Horner (1980) THE EFFECTS OF AN ENVIRONMENTAL “ENRICHMENT” PROGRAM ON THE BEHAVIOR OF INSTITUTIONALIZED PROFOUNDLY RETARDED CHILDREN. JOURNAL OF APPLIED BEHAVIOR ANALYSIS. No13 473-491
・ 園山 繁樹・秋元 久美江・板垣 健太郎・小林 重雄 (1989) 幼稚園における自閉性障害児のメインストリーミング一機会利用型指導の試み一. 特殊教育学研究 26(4) p21-32