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ABA自閉症療育での行動の見方

  • 2023年4月28日

3分の1偶然で正答する課題より2分の1偶然に正答する課題の結果をシビアに見る(ABA自閉症療育での行動の見方20)

山本 淳一・松崎 敦子 (2016) を参考にすればDTTとは一元的なカリキュラムの下で明確な指示の提示があり、お子さんが行動をした後に強力な強化子(お子さんにとって価値を持つ結果)を伴わせる方法です。 また日本行動分析学会 (2019) はDTTについて、 (1)弁別刺激を与え (2)正反応をプロンプトし条件的に強化するまでを1試行とし (3)1拍おいてすぐに次の弁別刺激を出 […]

  • 2023年2月17日

興奮していたから奇声をあげたと判断したのか、奇声をあげたから興奮していると判断したのか(ABA自閉症療育での行動の見方19)

自閉症療育、特にABA自閉症療育を行う上で、このようなことを聞いたとき、考えたときに少し個人的には「疑問」に思って欲しい観点があるのでご紹介させてください。 その疑問とはブログタイトルにもある「興奮していたから奇声をあげたと判断したのか、奇声をあげたから興奮していると判断したのか」ということです。 今回はこのことについて書いて行きましょう。 まず最初に「興奮していたから奇声をあげる」と判断するとき […]

  • 2022年12月16日

ヒトがコントロール可能なオペラント行動とコントロール不可能なレスポンデント行動を分けて考える(ABA自閉症療育での行動の見方18)

本ブログはABA自閉症療育をテーマにしているため、ほとんどの場合「オペラント条件付け」についての行動について書いてきています。 理由はABA自閉症療育で扱う行動や介入方法ほとんどがオペラント条件付けによるものだからです。 ただNiklas Törneke (2009)が行動分析学のための2つの基本原理は、オペラント条件付けとレスポンデント条件付けであると述べたように、 もう一つ、レスポンデント条件 […]

  • 2022年10月14日

ABAでは行動を型(見た目)ではなく機能でまとめて考える(ABA自閉症療育での行動の見方17)

本ブログページではABA(応用行動分析学)では行動を「型(見た目)」ではなく機能でまとめて考えるということについて書いていきます。 本ブログページの行動の見方はABAでの行動の見方の基本と言えますので、是非ご紹介をしたいです。 例えば、 ・ 一人になったときに(寂しくて)泣く ・ スーパーでお菓子が買ってもらえないと分かったとき(悲しくて)泣く ・ 嫌いな食べ物を食べるよう促されたとき(嫌で)泣く […]

  • 2022年3月18日

言葉を話さない人がモノを知っていることをどう証明する?(ABA自閉症療育での行動の見方16)

本ブログページで扱っている自閉症児で無発語と言われる言葉を話さないお子様にあなたは出会ったことがあるでしょうか? 自閉症は言葉の遅れはあると言われるものの、自閉症の診断基準には「言葉を話さないこと」は定義されていません。 例えばWHOは最新のICD-11において自閉症を、 自閉症スペクトラムは社会的相互作用や社会的コミュニケーションを開始・維持する能力に持続的な障がいがあり、年齢や社会文化的背景か […]

  • 2022年1月7日

「できない」理由はどんな可能性があり、どうアセスメントするか?(ABA自閉症療育での行動の見方15)

本ブログページで「できない」理由にはどんな可能性があり、どうアセスメントするかということについて書いて行きましょう。 例えばお子様に「りんご」を見せて「これ何?」と聞いたとしましょう。 イラストのようにお子様から「りんごだよ」などと返ってくれば、お子様が「りんごの名称」を知っている確率が高いことの証明になります。 「知っている確率が高い」という書き方をしたのは、例えばお子様にりんごを見せて名前を尋 […]

  • 2021年12月10日

測定する行動はどう観察し定義すれば良いか?(ABA自閉症療育での行動の見方14)

本章最近のブログページでは行動測定の心構えや少し期間を観察してから判断すること、クレバーハンスなどをご紹介していきました。 私たちは行動を観察し測定することでお子様の状態を把握し、支援(介入)方略を考え、そしてその支援を続けるかどうかについてもその後の行動観察、測定によって判断する、 というスタンスを私は推しているのですが、では測定する行動はどのように定義すれば測定しやすくなるでしょうか? 今回は […]

  • 2021年12月3日

お子様への不適切な関わりを「クレバーハンス」から学ぶ(ABA自閉症療育での行動の見方13)

皆様は「クレバーハンス」を知っているでしょうか? 心理学を専攻した人でも知っている人は少ないのじゃないかなと思うこのキーワード。 クレバーは英語で「賢い」の意味で、ハンスは「馬の名前」です。 この「クレバーハンス」がABA自閉症療育にどのような影響を与えるのでしょうか? 個人的に思うのはクレバーハンス効果について知らないでいると「今やっている療育の効果がほとんどなくなってしまう」と言っても過言では […]

  • 2021年11月19日

お子様の成長データの見方「外れ値」について(ABA自閉症療育での行動の見方12)

本ブログページではABA自閉症療育を行なって行く上で出てくる「外れ値(はずれち):outliers」について書いていきます。 参考書に出てこないのはもしかしたら私が言葉を覚え間違えているのかもしれませんが、私自身は本ブログページで書いている内容について「外れ値」として捉えて日々の療育に生かしています。 本章「ABA自閉症療育での行動の見方」ではお子様の「行動をどう見て行くか?」ということについて主 […]

  • 2021年10月22日

お子様が良い方向に行動変化しているのに介入変更が考慮されるタイミング(ABA自閉症療育での行動の見方11)

前のブログページ「良くなってる?悪くなっている?行動の測定は少し長い期間で比較して観察する、療育結果を親御様も自身で判断する(ABA自閉症療育での行動の見方10)(https://en-tomo.com/2021/10/08/behavior-view-intervention-judgment/)」では、 「行動の変化を少し長い期間で比較してみて、良くなっている、悪くなっているを判断する」という […]

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