(ABA自閉症療育の基礎78)自閉症児の問題行動を減らす、適切な行動を増やす為にターゲット行動を強化できるよう適切に記述する

「(ABA自閉症療育の基礎77)問題行動が発展し悪化するプロセスー消去バーストとシェイピング(https://en-tomo.com/2021/02/11/aba-problem-behavior/)」


(ABA自閉症療育の基礎77)問題行動が発展し悪化するプロセスー消去バーストとシェイピングのサムネイル

では問題行動が親御様とお子さんの相互作用の中で発展、悪化していくプロセスを解説してきました。

問題行動の発展、悪化は上のURLに記載したように環境側(例えば親側)とお子さん本人の相互作用の中で発展していくとわかったとしても、

既に問題行動が出現し、どう手をつけて良いのか分からないという親御様も多くいらっしゃるのではないかと思います。


Enせんせい

またどうやって適切な行動を増やしていけば良いのかと頭を抱えている方もいらっしゃるでしょう


このブログページで書いていくことはABA療育の基本、ターゲット行動の適切で具体的な記述方法です。

まずこれを行うことが問題行動解決の扱う際の第一歩となるでしょう。



自閉症児の問題行動を解決する際、ターゲット行動を捉え直す

ABA自閉症療育で支援を行う際、基本的には何を行っているかと言えば?

一言で言えば「ABA自閉症療育は適切な代替行動を強化する支援」と言えると思います。

以下、上の赤文字の言葉を頭に留めて読んでいってくださると幸いです。


ABAでは個人が行動を行う際には何か本人にとっての意味があると考えます。

その意味を適切な形で取りに行けるような適切な行動を強化する方法が王道です。

そのためにあまり適切ではない行動(状態)を改善するためには、代わりになる適切な行動を強化する必要があります。

このような考え方でABA自閉症療育を行うときに問題行動を捉えるポイントを以下書いていきましょう。



教えたいターゲット行動は肯定系や能動態で記述する

例えば、


「じっとしてる」、「大人しくする」、「しゃべらないでいる」、「走らない」、「歌わないでいる」、「手をぶらぶらと振らない」、「よそみをしない」、「怒らなくなる」、「すぐに落ち込まない」、「叩かない」、「ふざけない」、「お友達のおもちゃをとらない」、「Youtubeを見ない」


以上のような目標を持って行動介入をしても上手くいかないことが多いでしょう。

上の目標を持ってABA介入をするとき上手くいかない理由の1つは「強化する行動が定められていない」からです。


杉山 尚子・島宗 理・佐藤 方哉・リチャード W マロット・マリア E マロット(1998)は著書で「死人テスト」とという考え方を紹介しています。

杉山 尚子他 (1998)『死人でもできることは行動ではない』という考え方で「受け身」「状態」「非行動(~しない)」というものは行動ではないと述べました。


死人ができることは行動ではない

「死人テスト」とは上手く言ったもので実際に何かを教えようとした際、この「死人テスト」をパスしないターゲット達成を行おうとすればどうなることが多いでしょうか?

例えば上のオレンジのところからいくつか抜粋してきます。

「じっとしてる」、「しゃべらないでいる」、「走らない」、「叩かない」、「ふざけない」、「お友達のおもちゃをとらない」

なんでも良いのですがみなさまもいくつか抜粋してきて以上のターゲットを教えようとするときにどのような方略を取るか少し時間をとってイメージしてみてください。

お子さんに上の行動を教えようと思ったとき、場所は「幼稚園」でも「小学校」でも「スーパー」でも「病院」でもどこでも構いません。

・・・、最も多いであろう答えは?

少し行間を開けますよ・・・?
















これは私の推測でしかありませんが今、頭に思い浮かんだ答えは

「それらの行動を行ったときに怒る・注意する」ではありませんか?


死人テストをパスしないでターゲットを見据えた場合、主に「状態」や「非行動」の定義に引っかかり、その状態が解除された場合や行動化した場合に怒ったり注意するということを行いがちだと思います。

これは悪い行動を減らそうというアプローチですね。


このような罰の結果は副次的な効果も伴いますよ

※「(ABA自閉症療育の基礎29)オペラント条件付け−罰の副次的効果(https://en-tomo.com/2020/08/23/punishment-secondary-effect/)」


最初にABAでは?という文脈で

一言で言えば「ABA自閉症療育は適切な代替行動を強化する支援」と言えると書いた内容とは、このような悪い行動を減らそうというアプローチは少しずれてきます。

なぜなら「強化」とは「行動を強める」作用を持つ結果操作であり、行動を減少させることではありません。

そのためABAが適切な代替行動を強化する支援だとすれば「減らしたい行動」にばかり注目していても上手くいかないのです。

「減らしたい行動」があるときにはその減らしたい行動の代わりとなる適切な行動を増やすことで、結果的に「減らしたい行動」が減って行くことを狙います。

※強化については「(ABA自閉症療育の基礎19)オペラント条件付け−強化とは?(https://en-tomo.com/2020/08/13/operant-conditioning-basic-reinforcement/)」をご参照いただければ幸いです。


(ABA自閉症療育の基礎19)オペラント条件付け−強化とは?のサムネイル

「死人テスト」についてJonas Ramnerö & Niklas Törneke (2008)の日本語翻訳著書では「死人ルール」と翻訳されていますが、

Jonas Ramner 2008 死人にでもできるような行動は、生活上の目標としてはふさわしくない。例えば「じっと座っていなさい」、「静かにしていなさい」、「自分の部屋にいなさい」といった行動の例は死人にもできると述べました。

Jonas Ramner 2008 代わりに肯定系の表現で言語化すべきであるとも述べ、

Raymond .G .Miltenberger 2001 行動の定義に際しては、対象者が示す行動を能動態で表すとよいと述べています。

ABA自閉症療育で問題行動に介入したい、できることを増やしたいと思ったときは「肯定系」や「能動態」で教えたいターゲット行動を捉えるようにしてみてください。


Enせんせい

そのようにすれば「教えたい(強化すべき)行動」が見えてくるはずです


(例)

「じっとしてる」=母親と手を繋いで離さずに握る

「しゃべらないでいる」=口をムッとつむる

「走らない」=歩く


このようにターゲット行動の記述が可能となり「手を繋ぐ」、「口をつむる」、「歩く」という強化すべきこうどうが明確になってきます。



教えたいターゲット行動はいつ、だれ、どこ、どのように行う行動か?

熊 仁美・竹内 弓乃 (2015) は子育て・保護者支援について重要なのは今ある問題行動を減らすことではなく、子どものポジティブな行動レパートリーを1つでも増やし、適切に振る舞える時間を伸ばしていくことが療育の最大の目的であると述べています。


良い行動を増やして相対的に良くない行動を減らしていく

イラストのように1日は24時間しかありません。

そのためポジティブな行動レパートリーを1つでも増やせば、相対的に問題行動は減っていくという考え方が重要になります。

しかし「ポジティブで適切な行動はいつでも、どこでも褒めればOK」などということはありません。


例えばJonas Ramner他 (2008) は問題行動を捉えるときに「行動の過剰」と「行動の不足」に注目しています。

授業中、積極的に大きな声で手をあげて発言機会を得る行動は今この字面を見ればかなり適切な行動に思うでしょう?


しかしそれが45分間の授業中にわからないことがある場面で30回手をあげて発言する

となればどうでしょうか?

明らかに行動の過剰であり一見すると適切な行動も度が過ぎれば問題行動と呼ばれます。


Enせんせい

このような状態になってしまったときにいつまでも褒めて行動を強化していてもいけません


先生も困ってしまうかもしれませんね

そのためターゲット行動は「いつ」、「だれ」、「どこ」、「どのように」行うのかを明確にするというのも大切です。


例えば、

・ 家で寝る前まではお母さんと話していていいけれど、電気が消えたらいけない

・ お母さんには抱きついて良いけれど、外を歩いている知らない女性にはいけない

・ 公園では走っていいけれども、病院ではいけない

・ 「貸して」と普通の大きさの声でいうのは良いけれど、泣きながら大きな声でいうのはいけない


ターゲット行動をお子さんに教える際そのターゲット行動は「いつ」、「だれ」、「どこ」、「どのように」行うのかを意識することで上のような枠組みがはっきりしてきます。

枠組みがはっきりすれば「OKな場合とNGな場合をルールで入れる」ことや「OKなときには強化し、NGなときには強化しない」と言った具体的な支援方略が立つのです。


上記の理由から、教えたいターゲット行動は「いつ、どこで、どのように行うか」を意識しておく必要があるでしょう。


(例)

「じっとしてる」=赤信号のときに、横断歩道の前で、母親と手を繋いで離さずに握る

「しゃべらないでいる」=先生が絵本を読んでいるとき、教室で、口をムッとつむる

「走らない」=授業で教室移動するとき、学校の廊下は、歩く


この「いつ、どこで、どのように行うか」をしっかりと定めておくことで適切な行動が「行動の過剰」によって問題行動となることもブロックできると思います。


大切ですよ!

ここまで書いてきた、

ターゲット行動は肯定系や能動態で記述することや、教えたいターゲット行動は「いつ、どこで、どのように行うか」を意識して記述することを覚えておきましょう。

そうすることで療育を通して「なにのどのような行動を強化したいのか」がはっきりしてきます。



教えたいターゲット行動が具体的かどうかを確認するー観察者間一致率

ターゲット行動を肯定系や能動態で記述する、教えたいターゲット行動は「いつ、どこで、どのように行うか」を意識して記述することを行えば、強化したい行動が浮き彫りになり、ABA自閉症療育での介入をより適切に行うことができます。


ここでもう少しこだわってターゲット行動を考える方法もお伝えしておきましょう。

ターゲット行動が具体的になっているかどうかを見極めるキーワードとして「観察者間一致率( Interobserver Agreement)」という言葉があります。

ABAの行動介入を行なっているシングルケーススタディの研究を見ればほぼ確実に「観察者間一致率」、もしくは「評定者間一致率」という言葉が出てくるはずです。


「観察者間一致率」とは何でしょうか?

日本行動分析学会 (2019) は行動観察によって得られたデータが信頼できるものかどうかを判断するために観察者間一致率という方法が用いられると述べています。

データの信頼性を判断するために用いられるものです。

観察者間一致率とは2人以上の人が独立してお子さんの問題行動や教えたい行動(減らしたり、増やしたい)を評価し、その頻度やパーセンテージがどの程度一致するか?という確率です。

一般的に教えたい行動はできれば2名以上の人間がカウントしても90パーセント以上の一致率が得られる程度に具体的に定義されていることが理想的です。

Paul A. Albert & Anne C. Troutman (1999) を参考にすれば一般にABAの専門家は90パーセント程度の一致率を得ることを目的としますが、80パーセント以下であれば何か多くの誤りがある兆候といえ、多くの場合は問題は行動の定義が曖昧なことがあります。


Enせんせい

皆様が行う療育は研究ではないので、

実際に2名の独立した観察者を立てて観察者間一致率が90パーセントを超えるような定義をしっかりと立てろ!

とは言いませんがあまりにも観察者間一致率が低く出てしまうようなターゲット行動は避けるべきでしょう


山上 敏子 (1998) はよく小学校では「今週の目標」とか「今月の目標」を掲げた際、「元気な子」や「明るい子」などがあるが、これは目標の決め方としては良い例とは言えないと述べています。

山上 敏子 (1998) によればこの理由は、子どもはこれらの目標を見ても、実際に何をしていいかわからないからのようです。


山上 敏子 (1998) の述べていることは特に教えた行動を他の場面に般化させることまで視野に入れてABA療育を行うのであれば意識しておいた方が良いでしょう。

例えば保育園や幼稚園、小学校の先生にお願いするときに「この子が積極的に行動したとき」や「お友達に優しくできたとき」に「しっかりと褒めてあげてください」とお願いしたとします。

今お母様が興味を持たれている療育・教育方針の指針の方向性を伝える上でこれは大切だとは思いますが、先生のイメージとお母様のお子様を褒めて欲しい行動のイメージはしっかりと共有できているでしょうか?

このような内容は人によって頭でイメージする行動が違うため、かなり低めの観察者間一致率となってしまうでしょう。


そのため個人的には例えば、

「この子が積極的に行動したとき、そうですね。例えば、自発的に教材を取りに来たときなど、褒めていただけると幸いです。今これは家で練習をしています。家で練習している自発的というのは、先生が全体指示を出されたときに、その全体指示だけで指示の内容を理解して動けたときです」

や、

「お友達に優しくできたとき、例えば、おもちゃを貸してあげたときなど、褒めていただけると幸いです。今これは家で練習をしています。家で練習しているおもちゃを貸すというのは、相手から貸してと言われたときに、癇癪を起こさずに貸せたときです」


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など全体的な方向性も示しつつ、

練習をしている・もしくはした(既に家ではできる)、般化して欲しい内容

については具体的に伝えることをお勧めします


またご家庭でABA自閉症療育を夫婦で行うなど、自分以外の人と共同で行っていく場合はもう少し厳しい基準で行っていくようにしましょう。

具体的にはこの場合は観察者間一致率は90パーセントを意識した方が良いでしょう。


話し合いながら決めていきましょうね

例えばO.Ivar Lovaas (2003) はDTTにおいても指導者が意図せずに異なった基準を作り出してしまうことがしばしばあり、

そうなるとDTTのデータの価値は大幅に損なわれてしまうため1−2ヶ月に1回もしくは問題が疑われた際にはいつでも査定することを推奨しています。


DTTとは「離散型試行訓練:discrete trial teaching)」のことで、

「(ABA自閉症療育の基礎38)オペラント条件付けー弁別学習としてのDTT(https://en-tomo.com/2020/09/13/discrimination-learning-dtt/)」

でDTTでの簡単な弁別学習の一例を書きましたがDTTはLovaasが行った「EIBI:Early Intensive Behavioral Intervention (早期集中行動介入)」という療育方法で多く取り入れられる療育技法です。

DTTとは(1)弁別刺激を与え(2)正反応をプロンプトし条件的に強化するまでを1試行とし(3)1拍おいてすぐに次の弁別刺激を出し2試行目を教える、を次々に繰り返す循環的方法となります(参考 日本行動分析学会,2019)

緑色下線の太文字「条件的に強化」とありますが、これは「強化基準(どのような行動を強化するかの基準)」のことです。


Enせんせい

DTTではかなり細やかなスモールステップでの療育が求められるケースも少なくなく、

「何ができた」ときに強化するのか?

という強化基準がズレるとお子さんの成長が滞ってしまう可能性もあるでしょう


そのため強化基準を明確にする(ターゲット行動)ためにパートナーと観察者間一致率について話し合う時間を持つ方が賢明です。


難しく聞こえたかもしれませんが、どのように観察者間一致率を上げていけば良いのか例を書いていきましょう。

例えば最初にABA療育を始める際に例えば「ありがとう」と言う適切なターゲット行動を強化したい、とパートナーと目標を立てたとします。


最初から「ありがとう」と言うことのハードルが高いと判断した場合は、


「ありがとう」のハードルが高い場合、「あ」と言えたらOKとしておく

イラストのようにとりあえず、「ものをもらったとき」に「あ」と言えれば強化すると決めておく、ということです。


このような内容を決めずに介入を始めてしまうと、

例えばお母様は「あ」で強化しているのにお父様は「ありがとう」とは言っていないので強化しないということが生じてしまうかもしれません。

例えばお父様は多量にプロンプトを出すことをずっとしていて、お子さんが基本的にプロンプトを待つことを学習してしまえば、

お母様がどれだけ「あ」を「ありがとう」にシェイピングしていきたいと思っていてもお子さんはプロンプトを待ってしまうためなかなか上手くいかないかもしれません。


最初に観察者間一致率を意識し、しっかりとターゲット行動の強化基準を具体的なものにします。

その後はお母様がやっている様子をお父様が観る、逆にお父様がやっている様子をお母様が観る時間をO.Ivar Lovaas (2003) を参考にすれば1−2ヶ月に1回もしくは問題が疑われた際には行うようにし、お互いの基準がずれていないか確認をし合う。

このようにしてABA自閉症療育をご家庭で自分以外の人と共同で行っていく場合、少し厳しい基準を設けて行うようにしましょう。



さいごに

Lisa McNiven (2016) は自閉症療育のニーズがある人は行う介入が機能することを望んでいますが、介入が成功と呼ばれるためには行動が社会的に見て重要な変化があったという観察可能な根拠を必要としますと述べました。

私は「社会的に見て重要な変化があったという観察可能な根拠」を得るためにはしっかりとターゲット行動がこのブログページで紹介したような形で具体化されていること、

そして更に付け加えると「データ」をしっかりと付けることが必要であると思っています。


「データ」をしっかりと付けるということまではしなかったとしても、ブログページ冒頭で書いたように「ABA自閉症療育は適切な代替行動を強化する支援」だとすれば、

ターゲット行動を肯定系や能動態で記述すること、教えたいターゲット行動は「いつ、どこで、どのように行うか」を意識して記述することは大切です。


またブログページでは観察者間一致率というキーワードも出てきました。

ABA自閉症療育をこだわって行うのであれば意識したいポイントです。

ブログ内では「強化基準」という言葉が出てきました。

「強化基準」とは強化する行動を定めた基準なのですが、「強化基準に達しない行動についてどう扱うか?」という点は注意してください。

例えばRobert L.Koegel・Lynn kern Koegel (2012) 「試みる行動を強化する」という療育姿勢を推奨しています。

つまり強化基準に達していなかったとしても、課題に参加しようとした姿勢があればそれは強化する、という考え方なのです。

私はこのような「試みる行動を強化する」ことを多めにABA自閉症療育を行なっており、


・ 強化基準に達した行動は大きく強化する

・ 強化基準に達しないが、試みた姿勢があれば小さく強化する

と強化量に差をつけるようにしています。


失敗が続いても課題自体へのモチベーションが比較的下がりにくいだろう、ということがこの方法のメリットでしょう。


Enせんせい

とはいえ課題で連続で失敗する場合は、課題レベルを下げて対応すること基本的には多いです

課題レベルを下げない場合は上のような姿勢で療育課題を行うようにします


しかし専門家によっては「しっかりと強化基準を守り、強化基準に達さないときには強化しない(消去する)」ことを推奨する専門家もいるでしょう。


課題が強化基準に達さなかったとき、「試みる行動を強化する」ことが良いのか、「消去」することが良いのか?

この点についてどちらが優れているのか?ということは答えが出ていない問題だと思います。

お子さんのモチベーションを考慮しなければ「強化する」「消去する」をはっきりと差をつけた方が学習が進みやすいだろう、

という「消去した方が良いよ」という意見も理にかなっているのです。


ここらへんはどういう方法がお子さんに合うのかを療育をしながら調節していく必要があるでしょう。

このブログページではターゲット行動を具体的に記述することの大切さ、そして方法を書いてきました。

この後また「ABA自閉症療育の基礎」の章を書き終わったのち、シングルケーススタディや機能分析という章を書いて行きますが、

このブログページで書いてきた内容で行動を具体化したものをシングルケーススタディや機能分析に落とし込んで療育を行っていきましょう。


次のページでは「自然な強化子」についてご紹介をします。

ABA自閉症療育ではできるだけ「自然な強化子」を使用してお子さんの行動支援を行っていきたいものです。



【参考文献】

・ Jonas Ramnerö & Niklas Törneke (2008)The ABCs of HUMAN BEHAVIOR:BEHAVIORAL PRINCIPLES FOR THE PRACTICING CLINICIAN 【邦訳: 松見純子 (2009)臨床行動分析のABC 日本評論社】

・ 熊 仁美・竹内 弓乃 (2015) 「編:日本行動分析学会 責任編者:山本 淳一・武藤 崇・鎌倉 やよい ケースで学ぶ行動分析学による問題解決 金剛出版 p46-47」

・  Lisa McNiven(2016)Effects of Applied Behavior Analysis on individuals with Autism. http://gcd.state.nm.us/wp-content/uploads/2018/05/Effects_of_Applied_Behavior_Analysis_on_individuals_with_Autism.pdf

・ 日本行動分析学会 (2019) 行動分析学辞典 丸善出版

・ O.Ivar Lovaas (2003) TEACHING INDIVIDUALS WITH DEVELOPMENTAL DELAYS 【邦訳: 中野 良顯(2011) 自閉症児の教育マニュアルー決定版・ロヴァス法による行動分析治療 ダイヤモンド社】

・ Paul A. Albert & Anne C. Troutman (1999) Applied Behavior Analysis for Teachers:Fifth Edition【邦訳 佐久間 徹・谷 晋二・大野 裕史 (2004) はじめての応用行動分析 二瓶社

・ Raymond .G .Miltenberger (2001)Behavior Modification : Principles and Procedures / 2nd edition 【邦訳: 園山 繁樹・野呂 文行・渡部 匡隆・大石 幸二 (2006) 行動変容方入門 二瓶社】

・ Robert L.Koegel・Lynn kern Koegel (2012) Pivotal Response Treatment for Autism Spectrum Disorders 【邦訳 小野 真・佐久間 徹・酒井 亮吉 (2016) 発達障がい児のための新しいABA療育 PRT  Pivotal Response Treatmentの理論と実践 二瓶社】

・ 杉山 尚子・島宗 理・佐藤 方哉・リチャード W マロット・マリア E マロット(1998)行動分析学入門 産業図書

・ 山上 敏子 (1998) 発達障害児を育てる人のための親訓練プログラム お母さんの学習室 二瓶社