音声番組に出演したよー人生で新しい体験に出会う確率は減って行くと思うので今回のイベントに感謝(ABA:応用行動分析コラム62)


Enせんせい

今回、私はインスタグラムを通してお誘いをいただき、初めて音声番組に出させていただきました!


https://l.instagram.com/?u=https%3A%2F%2Fx.gd%2FlgT7R&e=AT01tjwDxJmW_JMeIvbkQKS0I7vM5aZcLhJoMg4_s0ig-PDXHBuheHgmG-bPmKBmCdA_RHfLAMaLYL44IEX431k-I2dpeiiXvnEzrH74Srbvb6Xylp0GwQX8vpKuV25t8s-Kvp3ODVB2


上のURLからご視聴できるのですが、興味がある人は是非聞いてやってください!


「発達支援の裏舞台」様

さて今回「発達支援の裏舞台」様の音声番組に出演をさせていただいたのですが、私が話した内容はABA療育から見た自閉症の歴史についてです。

ちょっとマニアックな内容ではありますが、楽しんで聞いていただければとても嬉しいなって思います!


少しだけ内容をご紹介すると、


(1)1950年代、母親または両親に対して「冷蔵庫(refrigerator)」という用語が登場し、自閉症の原因として親の暖かさの欠如や親子関係の機能不全が関連すると考えられていた時代がありました(参考 Judith A .Crowel・lJennifer Keluskar・Amanda Gorecki,2019)

(3)そのような中「ABA療育を行うことで、47%(19人中9人)のお子さんがプログラムを通して知的に正常域まで成長し、加えて付き添いなしで小学校の普通クラスで生活をすることできた」ということが示されたO. Ivar Lovaas (1987) の研究は親御様へ一筋の光明を照らした


というような内容です。


さて、実際にはO. Ivar Lovaas (1987) の研究に反論がないかと言えばそんなことはなくて、

「O. Ivar Lovaas、1987年(ABA自閉症療育のエビデンス2)(https://en-tomo.com/2020/03/22/ivar-lovaas1987/)」

のブログ記事で反論の内容についても触れました。


「O. Ivar Lovaas、1987年(ABA自閉症療育のエビデンス2)」のサムネイル

ただ上で書いたように自閉症が親が原因と考えられている中で有効な支援方法が見つかっていない中、研究によって希望の持てる結果を示したO. Ivar Lovaas (1987) の研究が持つ意義は私は素晴らしいものだと考えています。

さて今回ブログはコラム記事!ここからはタイトルの「人生で新しい体験に出会う確率は減って行くと思うので今回のイベントに感謝」の部分です。



新しい体験は楽しい

大人になるとなかなか新しいことを体験することって子どもだった頃と比べると少なくなっていくように思います。

「思います」というより、まぁ考えてみれば少なくなって当然でしょう。

そもそも生きて行き年齢を重ねる、ということはその中でさまざまな経験を積んで行くことにもなるので生活の中で生じるイベントは「新しい体験」である確率は少なくなって行くのです。

すると子どもだった頃と比べて「新しい体験」に出会うことが減る、ということは容易に想像できます。


今回初めて「音声番組に出た」というのは私にとって「新しい体験」だったのですが、これは贅沢なことですね。

何といっても相手方からお声掛けをいただき、「新しい体験」を体験させてくださったのですから。


もし「新しい体験」を誰かに誘われるという方法で無く私が自発的に得ようと思ったら、面倒くさがりな私は億劫になります。


そしてその生活パターンの逸脱はどのように逸脱しなければいけないか?

それは、これまで自分が選択して来なかった活動から選択しなければいけません。

私ももう40歳近いので「これまで自分が選択して来なかった活動」というのは正直、あまりまだ魅力を感じられていない活動であることがほとんどです。


他に生活パターンの逸脱する方法としてはまだ知らない活動を行うということも考えられるでしょう。

しかし「まだ知らない活動」を開拓しようと思ったら調べる時間を持たなければいけませんね?

面倒臭い。


何せよ「新しい体験」を誰かに誘われるという方法で無く私が自発的に得ようと思ったら、

ということが必要になってくるでしょう。


あぁ、億劫だ。



他者は自分1人では難しい「新しい体験」を比較的容易に与えてくれる

「新しい体験は楽しい、ただ、自分1人でそれを体験するのはコストが高くて億劫になる」

と、私自身は思っています。


では、「どうすれば良いか?」と考えた時、他者は自分1人では難しい「新しい体験」を比較的容易に与えてくれる、と私は考えているのですが似たような話を前にも、

『他者との相互作用で人生に彩りを添える、「固定化された生活パターン」を変える(ABA:応用行動分析コラム56)(https://en-tomo.com/2024/07/19/add-color-to-life-by-interacting-with-people/)』

で書きました。


『他者との相互作用で人生に彩りを添える、「固定化された生活パターン」を変える(ABA:応用行動分析コラム56)』のサムネイル

今回の音声番組の機会もそうです。


1つは「礼儀」ということもありますが、「初めての体験」を充分に楽しむためには、自分自身もその活動にコミットして一生懸命にやった方が楽しいから、ということもあります。


「初めての体験」、私は好きですが苦手な人もいるかもしれませんね?

ただ、もしせっかく「初めての体験」を得られる機会に巡り会ったなら、怖い気持ちや不安な気持ちも抱きながら、せっかくだから一生懸命に楽しんでその体験を味わってみる、というのが良いなと個人的には思っています。



さいごに

今回誘ってくださった発達支援の裏舞台様、本当にありがとうございました。

今回、せっかくお誘いいただいた音声番組についてブログ内にもリンク等を貼りたくて書いた記事ではあったのですが、

「新しい体験は楽しい、ただ、自分1人でそれを体験するのはコストが高くて億劫になる」

と、私自身は思っていることみなさんはどう思われたでしょう?


人生、長く生きれば子どもの頃の日常にあった「新しい体験」が巡ってくる確率は低くなっていってしまいます。

そしてクラス替えや進学等、環境が大きく変わるイベントを環境側で定期的に機会を用意してくれるわけでもありません。


大人になった今、普段関わっていない人との関わりを持って、その人が好きだったりやっている、自分がやっていない「初めての体験」を試してみるのはいかがでしょう?

私は今回SNSのインスタグラムを通してお知り合いになった発達支援の裏舞台様から貴重な体験をいただきました。

またこのような機会があれば是非、参加させていただければと思います。


他にも誰かコラボとかやりたい人いたらお気軽にお声掛けください!

発達支援の裏舞台様も是非また次回もどうぞよろしくお願いいたします。



【参考文献】

・ Judith A .Crowel・lJennifer Keluskar・Amanda Gorecki (2019)Parenting behavior and the development of children with autism spectrum disorder. Comprehensive Psychiatry Volume 90, April, p21-29

・ O. Ivar Lovaas (1987)Behavioral Treatment and Normal Educational and Intellectual Functioning in Young Autistic Children. Journal of Consulting and Clinical Psychology, 55(1) p3–9.