ABA応用行動分析コラム49は『「不安」は衝動性を上げるという話ー状態と機能を分けて考える「不安」や「衝動性」は行動の直接理由にならない』というタイトルで書いていきます
ABAで行動を分析する際に「行動には機能がある」ということを聞いたことがあるかもしれません。
「行動には機能がある」ということについて、適切な支援を行うために行動がどういった機能を持っているのかについて分析する方法として「機能分析(Functional Analysis)」があります。
機能分析について詳しくは「シングルケースデザインと機能分析(https://en-tomo.com/category/single-case-design-and-functional-analysis/)」の章でご紹介をして行きます。
※ 2023年12月8日現在は「機能分析」の部分は作成中で掲載なし
本ブログページでは最初に簡単にこれまで書いてきたブログページの範囲で「行動の機能」について簡単に紹介し、
その後、ブログタイトルにある『「不安」や「衝動性」は行動の直接理由にならないー状態と機能を分けて考える』ということについても書いていきます。
「不安」や「衝動性」は行動の直接理由にならないは私個人としては、カウンセラーとして意識したい点だと考えています。
では、以下見て行きましょう。
「行動の機能」について簡単に紹介
Niklas Törneke (2009)は行動分析学(ABAのこと)のための2つの基本原理は、オペラント条件付けとレスポンデント条件付けであると述べました。
ABAでは行動を「オペラント行動」と「レスポンデント行動」の2つに分けて考えます。
Jon Baily・Mary Burch (2006) の推測によれば日常生活において私たちはオペラント行動とレスポンデント行動を20対1くらいの割合で使用しているようです。
これまでブログ内でレスポンデント行動とオペラント行動について私は、
「環境から誘発される(環境に誘発されて、自分でコントロールができない行動)行動 = レスポンデント行動」
「環境に働きかける(自分で自発できて、自分でコントロールできる行動)ことができる行動 = オペラント行動」
と書いてきました。
レスポンデント行動
レスポンデント行動は例えば目に風が当たったとき反射的に目を閉じてしまう行動や梅干しを見たときに勝手によだれが出てくる行動などが例です。
レスポンデント行動は自分の意思でのコントロールが難しいでしょう。
私は情動、「怒り」や「悲しみ」もレスポンデント行動だと考えています。
山本 良子 (2014) は6つの基本情動を紹介しており、「怒り」「喜び」「驚き」「嫌悪」「悲しみ」「恐れ」があるようです。
上で紹介した情動は「こころ」の中で発生するもので普段の生活の中では「行動」とは捉えにくいもののように感じるかもしれませんが、
ABAでは皮膚の内側で生じていることも行動として捉え、このような行動を潜在的行動(Covert Behavior)と呼びます(参考 William・O’ Donohue & Kyle E. Forguson ,2001)。
オペラント行動
一方のオペラント行動ですが自分で自発できて、自分でコントロールできることが特徴的です。
「手を挙げる」「水を飲む」「ジャンプする」「話しかける」など、普段の生活で私たちが「行動」と呼んでいるようなものがあたります。
上のレスポンデント行動でABAでは皮膚の内側で生じていることも行動として捉え、このような行動を潜在的行動と呼ぶと書きましたが、
「考える」「思う」などもABAでは行動と捉え、自発的なこのような精神活動はオペラント行動です。
佐藤 方哉 (2001) はオペラント行動とは、その行動が生じた直後の環境変化(刺激の出現もしくは消失という結果)に応じて、その後にその行動が生じる頻度が変化する行動であると述べました。
佐藤 方哉 (2001)が述べている点はオペラント行動の面白いところで、実は私たちの自発的な行動は行動が生じた直後の結果によって、今後その行動が生じるかへ影響を受けます。
ここまでレスポンデント行動、オペラント行動についてご紹介しましたが、
小野 浩一 (2005) によればレスポンデント、オペラントはSkinnerによる造語でありレスポンデントは「応答する(respond)」、オペラントは「環境に働きかける(operate)」に由来するようです。
行動の機能
さて本ブログで扱う「行動の機能」ですが上でご紹介した「オペラント行動」の行動の機能を指します。
「行動の機能」とは、「行動の意味」とか「行動の目的」と読み替えてもらって構いません。
「行動の機能」を明らかにする「行動分析」ではオペラント行動を中心に添え、その前後、「行動の前」と「行動の後」を含んで記述し、どのような「行動の機能」があるのかを考え、操作を加えて分析をしていきます。
この「行動の前」を「先行状況」や「先行事象」と呼び、「行動の後」を「結果」や「結果事象」と呼ぶのですが、
島宗 理 (2019) はABAの分析の基本単位として、オペラントにおいては先行事象、行動、後続事象からなる「三項随伴性」が基本単位となると述べています。
「行動の前」、「オペラント行動」、「行動の後」を含んで考えることで「行動の機能(目的)」を明らかにして行こうという試みですが、
行動の機能は分類すれば簡単に4つのに分けて考えることがメジャーです。
その4つの機能とは、
「注意引き」 = 「人からの注目や関わりという結果を求めて行動すること」
「要求行動」 = 「物や活動という結果を求めて行動すること」
「逃避行動/回避行動」 = 「嫌悪的な状況や刺激が出現した際、それらを除去(もしくは低減)させる結果を求めて行動すること/嫌悪的な状況や刺激が出現しないよう行動すること」
「感覚刺激行動」 = 「身体へ入ってくる感覚や刺激などの結果を求めて行動すること」
の4つであり、これは自閉症児などの自傷行為の研究から開発されてきました(参考 例えばV. Mark Durand and Daniel B. Crimmins, 1988)。
本ブログページを読み進めて行く上で、ここまでの内容から、
・ 自発的な行動はオペラント行動と呼ばれる
・ オペラント行動には機能(目的)があり、ざっくり分けると4つに分類されるという考え方がメジャー
という2点を覚えておいてもらい、以下へメインのお話へと続いていきましょう。
「不安」のエピソード
「本当に、あの人が私のことを好きかどうかわからなくて悩んでいる」、
2人はお付き合いもしているのに、そういう話を聞くことが昔ありました
まだ学生時代、時代はガラケーの時代です(笑)
このようなとき、
「直接聞いてみればいいじゃん!?」
と思いますか?
どうでしょう?
仮に彼氏に直接聞いたとして、
相手はとりあえずその場は「え、もちろん愛しているで!」と言うかもしれません。
「相手の人は好きやでとは言ってくれているんだけど・・・」とあなたに相談してきたとき、
「好きな人がそう言ったなら、信じてあげようよ!」
と返しますか?
そのとき、あなたにその話をしている人は前提として「好きな人がそう言ったから信じたい」と考えている上で不安になっているから、悩んでいるのでしょう。
「相手のスマホを見た」という話を聞いたことがありますか?
※ 当時は「ガラケー」だったので「けーたい」と呼んでいましたが、現代なので「スマホ」と書き換えて記載
「自分以外のスマホを無断で見る」ということを、自身の関わりのある人全員に対してする人はいないと私は思います
「上司、先生、親、友達、兄弟、これら全員のスマホ私は見るよ!だって隠し事とか気持ち悪いやん」という人に私は出会ったことがありません。
しかし私は不安になって「相手のスマホを見た」という話は聞いたことがあります。
上のエピソード、
不安になって相手のスマホを見る
「スマホを見る」は自発的な行動、オペラント行動です。
しかし、上でご紹介したようなエピソードの状態で自発された行動であり、普段の、通常の状態では自発されない行動だと思います。
そう、「通常の状態ではされない」、上のように「不安な状態」になっているときに自発された行動です。
上の行動が不安になったときに自発された行動だとしましょう。
上の行動はどういった意味で自発された行動だと言えるのでしょうか?
それぞれを考えていくことで不安、そして本ブログタイトルにある衝動性について考えていきましょう。
「不安」はそのタイミング、衝動性を上げる
「不安になって相手のスマホを見る」
というエピソード、無断で相手のスマホを見る理由は?
相手が自分自身に言ってくれる言葉が信じられないとき、もしかすると相手が他の人に対して言っている自分の評価を確認することで、真実に近づけるかもしれない、
こういった考え方もあるかもしれません。
通常の状態、愛情不足を感じない、不安がない、そういった状態では「相手のスマホを見る」という行動は引き起こされません。
でも今はそういった状態ではありません。
このような状態はどうやって解消すれば良いでしょうか?
例えば相手の人が友達に「彼女のことめっちゃ好き」とか、親御様に「今付き合ってる人いて、また実家連れて行って良い?」など、
自分が知らないところで自分のことを「好きなのだろう」と思うような行動をしていることが確認できれば安心できるかもしれません。
さて、ここで「相手のスマホを見る」このことは、どうして普段は行わない行動なのかも考えてみましょう。
私自身の理由「私だったら自分のスマホを許可なく人に見られたくない」ので「自分がやられて嫌なことは、相手にしない」という理由です。
そんなにみなさまの理由とずれていないのではないでしょうか?
みなさまも似たような理由、「プライベート」「個人情報」などの理由になるんじゃないかなと思います。
上で「自分以外のスマホを無断で見る」ということを、関わりのある人全員に対してしている人はいないと私は思うと書きましたが、
仮に、このエピソードの人も通常の状態であれば人のスマホを無断で見ない人だとすれば、どうしてこの人はスマホを見てしまったのでしょうか?
「相手のスマホを見る」ことは、長期的に見ると悪い結果を招く可能性があります。
例えば相手にその行為を気づかれてしまったとき不信感を持たれてしまう可能性があるでしょう。
また目当ての結果が得られない、悪い結果であったとき、例えば「最近、彼女と上手く行っていない」などの文章を見つけてしまったときも、当人にとっては悪い結果だと思います。
では、「相手のスマホを見る」ことの良い結果はどういったことでしょうか?
もし目当ての結果が得られた場合、即時的に「安心」が得られ、不安な状態から解放されるといったことだと思います。
そしてもし今回目当ての結果が得られた場合、将来的にどのような変化が予測されるでしょうか?
「また不安になったときは相手のスマホを見て安心する」ことが繰り返される可能性があります。
書いてきたように長期的に見れば悪い結果を招く可能性もあるので、
「また不安になったときは相手のスマホを見て安心する」ことを繰り返し、
その機会が多くなってしまうと悪い結果を得てしまう可能性も高くなってしまうでしょう
頭の中で「多分、長い目で見て良くはないな・・・」と思いつつ、すぐに(即時的に)不安を解消したいと思ってを取って動いたとき、「衝動的に行動した」と言います。
しかしこのように長期的な結果と比較して、小さな結果(自分一人だけで確認し、安心する)を即時的に得ようとしてする行動は「衝動的」です。
「衝動的」に行動せず時間を織り込んで長期で見て時間をかけ、良好な関係を築いて行く中で安心感を得る方を選んだ場合、得られる結果はこのときの方が大きいでしょう。
これは頭の中でスマホを見て確認する方が、時間を織り込んで長期で見て時間をかけ、良好な関係を築いて行くよりも良い方法だと判断して行っているわけではないでしょう。
頭の中で「多分、長い目で見て良くはないな・・・」と思いつつ、人間はこのように「不安」という状態が賦活されると、衝動的に動いてしまいます。
上でご紹介をしてきた、機能分析の話も含めて考えてみましょう。
この人は今、不安になっており、
「注意引き」 = 「人からの注目や関わりという結果を求めて行動すること」
を確かめるために衝動的に行動した、と言えます。
今不安になったこの人は、
「不安」によってすぐに「相手から注目(この場合は愛情)があるかどうか」を確認したくなった、不安があるから「衝動的に行動」し長期的に見れば良くない結果を招くかもしれないが、スマホを見るということで即時的に安心したくなった
このように考えることができるでしょう。
この「相手のスマホを見る」は「不安」によって引き起こされた行動ではあるのですが、行動の目的(機能)は「注意引き」でした。
状態と機能を分けて考える
「不安」は状態であり、行動ではありません。
「不安」は状態であるということは特定の行動を引き起こしやすくするものの、直接的な行動の目的にはならない、と私は考えています。
そして「衝動性」とは「不安」などの状態により短期的には手に入るものの比較的、長期的に見ると良くない結果をもたらす行動を取ってしまう状態です。
「不安」が直接的な行動の目的にならないとはどういったことでしょうか?
例えばこの場合は「不安」ではあるものの、その「不安」を解消させようと思ったとき、相手からの注目(愛情)を確認する必要があるでしょう。
「不安だから相手のスマホを見た」という言い方は一般的ではありますが、「相手からの注目(愛情)を確認するために相手のスマホを見た」という方が正しく真実を表していると考えます。
例えば「不安」や「衝動性」を理由に行動した、と説明されることがありますが、私はその表現は正しくないと考えています。
このことが書きたくてここまで書いてきました。
「不安」によりが上がり、一刻も速く『その「不安」を解決したい』という気持ちを持ちにより「衝動的に行動」してしまう。
しかしポイントは『その「不安」を解決したい』と思ったとき、不安の原因となっている事柄が本質であり、衝動的な行動は「そのとき解決したいこと」によって目的(機能)が異なります。
例えばここまで書いてきたエピソードでは、相手からの注目(愛情)を確認するという「注意引き」を満たす目的がありました。
これが限定品を目の前にして「あと1つしかありません。これで売り切れです」と言った理由で「買えないかもしれない」と不安が賦活され、衝動的に買ったとすれば、このときの行動は「要求行動」です。
また今日、会社へ行ったら怒られるかもしれないという気持ちがあり、衝動的に仮病を使って休みの連絡を入れる、この場合は「逃避行動/回避行動」の目的を持った行動でしょう。
このように「不安」や「衝動性」を理由に行動した、と説明されることは正しくはなく、
「不安」があり、「不安」をすぐに解消したいがために、「衝動的」に、後先考えずに「スマホを見る/あまり考えずに買う/仮病を使う」という「注意引き/要求/逃避・回避」の行動をしてしまった
という説明が正しいと考えています。
「不安」や「衝動性」は行動の理由の本質ではなく「注意引き/要求/逃避・回避」の行動をとりやすくする(結果を早く欲しがることを賦活する)ためのエッセンスなのです。
「不安」や「衝動性」を理由に行動したでも別に良くない?
そんなに難しく考えなくても、大丈夫だよ
と思われたかもしれません。
本ブログページで記載してきた私の考え方は個人的に有用だと思っているのは、私がカウンセラーという職種だからかもしれません。
私がカウンセラーという職種だからの理由ですが、例えばご相談をいただいたとき、
私は、『「不安」や「衝動性」を理由に行動した』よりも、
「不安」があり、「不安」をすぐに解消したいがために、「衝動的」に、後先考えずに「スマホを見る/あまり考えずに買う/仮病を使う」という行動をしてしまった
という形で問題を捉えた方が、解決に導きやすい、正しいカウンセリウングができると考えているからです。
例えば「不安」を主な原因としてその人の「不安」が上がった文脈などを考慮せず不安を下げるために「リラクゼーション」をとりあえず導入する、
とか、
「衝動性の高さ」を主な原因としてその人にとりあえず衝動性を抑える薬を投与する、
などは個人的にはあまり良くないだろう、と考えています。
「不安」があり、「不安」をすぐに解消したいがために、「衝動的」に、後先考えずに「スマホを見る/あまり考えずに買う/仮病を使う」という行動をしてしまった
と捉えた場合、例えばここまで出してきた例「スマホを見る」ですが、
「どのようにして相手の愛情を確かめるのか」とか、
「愛情が無いと判断するポイントは何かないだろうかと話し合う」とか、
「仮に愛情が無いと判断された場合、そのとき、どうするか話し合う」とか、
「不安」や「衝動的」を状態と見て、どういう目的で行動したのかを考えることの方がその人にあった満足度の高いカウンセリウングが可能になるのではないか、
と考えです。
本日はそういったことが書きたかった1ページでした。
さいごに
「不安」で、「衝動的」な状態となるときは私個人的もあります。
例えばそうなったとき、私自身の取り組みとしては一旦、行動せずに時間を置く
という取り組みが私自身はオススメです。
「不安」で、「衝動的」な状態のときは一刻も速く解決する必要がある、と感じているので頭の中で自分でも「あまり良く無い方法かもしれない」と思っていたとしても、その行動を行うことをとても重要に感じてしまいます。
『自分でも「あまり良くない方法かもしれない」と思っていたとしても』ということはポイントで、その場合はやはりきっとそうである確率は高いので、一旦、行動せずに時間を置くことです。
本ブログ中の上でもご紹介しましたが山本 良子 (2014) は「怒り」「喜び」「驚き」「嫌悪」「悲しみ」「恐れ」の6つの基本情動を紹介しました。
私は「不安」とは上にあるような基本情動を呼び起こし、賦活させるものかなとも考えています。
磯 博行 (2005) は情動について、一過性の急激に起こる強い感情状態や体験を指し、感情の動的側面を重視するもので、情動の生起は、自律神経の興奮や脳内の伝達物質の変化のような生理的な変化を引き起こすと同時に、それが自己の生存にとってよいか悪いかの評価と対処行動のタイプを判断させるものと述べました。
磯 博行 (2005) が述べているように情動は「一過性」のものなので、時間が経過すれば少しおさまる性質を持っています。
そのため少し時間を置くということは有用なのです。
時間を置くと「不安」が下がり、「衝動性」も下がります。
そうすると頭に余裕も少し持てて、他に有用な手段が思いつくこともあるでしょう。
もし時間を置いたとしても、改めて「その方法しかない!」と思った場合も「どういった準備が必要か」など、少し余裕を持って考えられます。
例えば上で例に出した「衝動買い」ですが、「それを買ったとして、その後の生活に影響はないだろうか?」と考える時間を持つことなどは意味があるでしょう。
「一旦、行動せずに時間を置く」場合、例えば「昼食を食べに行く」、「マッサージに行く」、「お風呂に入る」、「散歩に行く」など、何か時間を持てる活動を挟むのがオススメです。
例えば「昼食を食べに行く」、「マッサージに行く」などの「サービスを受ける系」の場合は相手(店員)もいるのでほぼ確実に時間を持つことができます。
逆に「お風呂に入る」、「散歩に行く」などの「自分のペースでできる系」の場合は相手との会話もないので、向き合って考える時間を持つことができるでしょう。
但し「お風呂に入る」、「散歩に行く」などの「自分のペースでできる系」の場合は「すぐに辞める」ということもできてしまうため、そういう傾向がある人は「サービスを受ける系」がおすすめで、
逆に相手がいると気が散って向き合って考えられないという傾向がある人は「自分のペースでできる系」の活動で時間を持つのが良いのではないか、と思います。
不安で衝動性が上がっている状態ではすぐに決断したいところだと思いますが、
敢えてそのような時間を持つことが大切だと思います
「不安」は状態であり、その状態を解消させたくなる状態を作る。
その状態の解消は行動の機能「注意引き/要求/逃避・回避」などどういった目的かによって解消方法が変わる。
そして、その状態で後先考えずに「すぐ結果が欲しい」という形で行動をしてしまったとき、「衝動的」と言う。
だから「衝動的」に行動してしまったとき、その行動理由を「不安」や「衝動性」で捉えるのではなく、本質は行動の機能(目的)で捉える。
本ブログページは「不安」「衝動性」について「行動の機能」という目線から考察したコラムでした。
また、どうぞよろしくお願いいたします。
【参考文献】
・ 磯 博行 (2005)【中島 義明・繁桝 算男・箱田 裕司 (2005) 新・心理学の基礎知識 Psychology:Basic Facts and Concepts 有斐閣ブックス】
・ Jon Baily・Mary Burch (2006) How to Think Like a behavior Analyst : Understanding the Science That Can Change Your Life 【邦訳: 澤 幸祐・松見純子 (2016) 行動分析的 ”思考法” 入門ー生活に変化をもたらす科学のススメー】 岩崎学術出版社
・ Niklas Törneke (2009) Learning RFT An Introduction to Relational Frame Theory and Its Clinical Application 【邦訳 監修:山本 淳一 監訳:武藤 崇・熊野 宏昭 (2013) 関係フレーム理論(RFT)をまなぶ 言語行動理論・ACT入門 星和書店
・ 小野 浩一(2005) 行動の基礎 豊かな人間理解のために 培風館
・ 佐藤 方哉 (2001) 【浅野 俊夫・山本 淳一・日本行動分析学会 (2001) ことばと行動―言語の基礎から臨床まで ブレーン出版】
・ 島宗 理 (2019) 応用行動分析学 ヒューマンサービスを改善する行動科学 新曜社
・ V. Mark Durand and Daniel B. Crimmins (1988) Identifying the Variables Maintaining Self-Injurious Behavior. Journal of Autism and Developmental Disorders, Vol. 18, No. 1
・ 山本 良子 (2014)基本情動理論から見る情動発達 【遠藤 利彦・石井 佑可子・佐久間 路子 (2014) よくわかる情動発達 ミネルヴァ図書】
・ William・O’ Donohue & Kyle E. Forguson (2001) The Psychology of B.F.Skinner 【邦訳: 佐久間 徹 (2005) スキナーの心理学 応用行動分析(ABA)の誕生,二瓶社】