DTTで自閉症児にスキルを教える際トライアル間の休憩時間をABA自閉症療育に織り込んで利用し、教えたことの定着を狙う(ABA自閉症療育テクニック10)


Enせんせい

今回のABA自閉症療育のテクニックではあまりABA療育では触れられないのではないであろう、「DTTでのトライアル間の休憩時間」について考えて行きましょう

そして「休憩時間」から教えた知識やスキルの定着を狙って行く方法について考えて行きます


まず言葉について簡単に紹介をいたしましょう。

「トライアル間の休憩時間」についてですが、「トライアル」というのが、少し聞きなれない言葉かと思います。


トライアルというのは日本語で「試行(しこう)」です。

そのため「トライアル間」というのは「試行間」と読み替えられます。


そして「DTT」とは、

「DTT:Discrete Trial Teaching(離散型試行訓練)」というABA自閉症療育の方法があるのですが、それのことです。


例えばDTTについて日本行動分析学会 (2019) は、


(1)弁別刺激を与え

(2)正反応をプロンプトし条件的に強化するまでを1試行とし

(3)1拍おいてすぐに次の弁別刺激を出し2試行目を教える


を次々に繰り返す循環的方法と述べました。


DTTは「ドリル学習」と呼ばれることもありますが例えば下イラストをご覧ください。


DTTで「動作模倣(うごきをまねすること)」を教えている場面

(1)弁別刺激を与える:お母様がお子様にマネして欲しい動きを見せる(イラストではグー)

(2)正反応をプロンプトし条件的に強化する

→ イラストではお子様はプロンプト無し(ヒント無し)でグーができています。もし一人でグーができなかったらプロンプト(ヒント、例えば手添え)を行い、グーを行わせてください


「条件的に強化する」というのは上のイラストではお母様はお子様に対して「うまいよ!!すごいすごい!!」と褒めていますね。


DTTでは以上のような(1)(2)のトライアル(試行)を、


(3)1拍おいてすぐに次の弁別刺激を出し2試行目を教える

→ 何度も繰り返す


以上のような手続きがDTTであり、DTTの手続きによってお子様に教えている行動(スキルとも呼ぶ)の向上を狙います。

「(3)1拍おいてすぐに次の弁別刺激を出し2試行目を教える」というのは、

2試行目が終われば3試行目、3試行目が終われば4試行目、4試行目が終われば5試行目・・・というように続いて行くのですが、

例えば連続で100試行まで行う、というのは現実的ではありません。

お子様の体力も親御様の体力もそんなには持たないでしょう。


Enせんせい

100試行というのは少し極端ですが、1試行に必要な要素をもう少し詳しく分解して行きましょう


イラストでご紹介したお子様の模倣を促すような動作模倣DTTプログラムは例えば、以下のような構成要素となるでしょう。


<1>お母様:「見てー、行くよ!」などお子様をお母様自身に注目させる

<2>お母様:模倣して欲しい動きを見せる

<3>お子様:模倣する(必要であればお母様はプロンプトを入れる)

<4>お母様:お子様が模倣したことに対して賞賛や身体強化(くすぐりや抱っこなど)を行う

一拍おいて、<1>に戻る


だいたい<1>から<4>まででスムースに行っても10秒前後かかると思います。

これは1トライアルを通しての所要時間が10秒ということです。

※ 課題によってはスムースに行ったときに所用する秒数は変わってくると思いますが


上で出した極端な例ですが100試行連続で行ったとすると?

1000秒、つまり16分から17分連続で課題を続けることになるでしょう。


Enせんせい

お子様の年齢にもよりますが、幼児期のお子様であった場合は連続で16分から17分続けることは体力的にも精神的にも難しいと思います


私自身は例に出したお子様の模倣を促すようなDTTプログラムで16分から17分連続で課題を続けることはありません。


これが例えば小学校入学を見越して45分座っていて欲しいなどを狙った課題では連続して課題に従事すること自体がターゲットとなることもあるため、16分から17分連続でプリント課題に従事させる、などは考えられますが、

多くの課題では私自身は16分から17分連続で課題に従事させるということはありません。

お子様によっては1回で休憩を入れることが必要なこともあるでしょう。

必要であれば1回で休憩を入れても良いのです。


休憩を挟むまでのトライアルの回数で言えば、

私自身はトライアルを10回以上連続で行ったのちに休憩を入れることもないわけではありませんが、

特に幼少期のお子様に対してのABA自閉症療育では長くやりすぎると課題へのモチベーションが下がってしまうことが多いように感じています。

当たり前かもしれませんが、長くやりすぎると課題へのモチベーションが下がってしまうお子様の場合は短め、モチベーションが保てるお子様の場合は長めにやる、というのを1つの目安と考えているところです。


私はDTTのトライアルはだいたい1つのターゲットに対して1日合計、10から20トライアルを目安に行います。

※月に1回しか会えないとか、事情(特にそれに困っている)という場合はトライアル数を合計20以上に伸ばすこともあります

※ロールプレイを含んだSSTなど1回のトライアルが長いものはもっと少ないことがあります


ABA自閉症療育では例えばお子様に「マネだけ教えれば良い」ということはほとんどありません。

「マネすること」を学んでいるくらいのお子様であれば他にも「目を合わせること(アイコンタクト)」「物の名前を知る」ことや「動詞の名前を知る」こと「もの(例えば積み木)を使って同じものを作ること」などの練習も並行して行っていくことが多いでしょう。

そのためマネだけでなくアイコンタクトや名前を知ることなども同じように1日10から20トライアル行うとすれば、相当な時間量になります。


Enせんせい

1つのターゲットに1日10から20トライアル行う理由の一つは以上のように並行して幅広いことを教えて行くため、

それぞれに1日10から20トライアル行うことを考えると1つのターゲットだけに多くの時間をかけられない、

ということがあるでしょう


ここまでで「DTTって何?」ということも簡単ではありましたが、伝わったかと思います。

もっと詳しく知りたい人はブログ内の検索窓に「DTT」と入れて検索してみてください。

関連のブログページが出てきます。


また本ブログページのみ参考にする場合は次のことを覚えておいて欲しいです。

山本 淳一・松崎 敦子 (2016)を参考にすれば、DTTは一元的なカリキュラムの下で明確な指示の提示があり、お子さんが行動をした後に強力な強化子(お子さんにとって価値を持つ結果)を伴わせる方法になります。

黒い赤太文字にした「強化子」はABAの重要キーワードで且つDTTにとっても重要キーワードです。


もしDTTを行っていてもお子様の成長がなかなか見られないなと思ったら、強化子の量は充分かについて考えてみてください。

そして強化子の量が充分だなと感じてもなお課題がうまく進まない場合は「課題が難しすぎないかどうか」も考えるようにしましょう。


ここからが本ブログページの本題です。

ここまでDTTにおいてトライアル数は1日10から20トライアルを目安に行うものの、

だいたい3回ー6回トライアルを行った段階で一時的に休憩を入れるということを書いてきました。


この「休憩」について本ブログページでは考察を行なっていきます。

そしてどのように教えた知識やスキルの定着を狙うのかについても見て行きましょう。


見ていこう!


DTTでトライアル間の休憩時間をABA自閉症療育に織り込む

最初に考えたいのは、トライアル間に存在する「休憩時間」にお子様はどういった活動を行なっているのでしょうか?

いろいろなパターンが考えられます。


例えば、


・ 「頑張ったね、どれで遊ぶ?」とAとBとCのおもちゃを目の前に出し、お子様が選択したおもちゃを使って遊ぶ(例えばトミカで遊ぶ)

・ 「頑張ったね!おいで」と言っておんぶをして部屋を回るなど、お子様が喜びそうな活動を一緒に行う

・ 「頑張ったね!休憩しようか、何したい?」と言ってお子様が求めた活動を行わせる、または一緒に行う

・ 「休憩してきて良いよ」と言って、お子様に自由な活動時間を与える


など、さまざまなパターンがあるでしょう。


私の場合、DTTのトライアル間の休憩時間は上のような活動にお子様が従事することが多いです。

かなり自由度の高い活動時間が保証されますので、このような休憩はお子様にとって強い強化子になると考えられます。

※ お子様の強化子となるのはなぜかが気になる人は「プレマックの原理」や「反応遮断化理論」をブログ内の検索窓で検索してみてください


ブログ内上の方で書いた内容をもう一度引っ張ってきます。

1トライアルの構成は以下のように構成されました。


<1>お母様:「見てー、行くよ!」などお子様をお母様自身に注目させる

<2>お母様:模倣して欲しい動きを見せる

<3>お子様:模倣する(必要であればお母様はプロンプトを入れる)

<4>お母様:お子様が模倣したことに対して賞賛や身体強化(くすぐりや抱っこなど)を行う

一拍おいて、<1>に戻る


ピンク色の下線が引いてある「<4>お母様:お子様が模倣したことに対して賞賛や身体強化(くすぐりや抱っこなど)を行う」お子様の行動を強めるための強化子提供を狙っています。

<4>の賞賛や身体強化といった強化子提供は毎トライアル行われるものです。


実は休憩まで織り込んで考えるとDTTのトライアル中は「<4>」と一時的に課題から離れる「休憩」という2つの強化子が存在していることがわかります。


以下のイラストをご覧ください。

以下のイラストはピンク色の吹き出しが「<4>」を、黒色の吹き出しが「休憩」を表現したものです。

「+」は上手くできたとき記録する記号で、プロンプトが必要だったときは「評価」の欄には例えば「p」と記載しましょう。

今回は分かりやすいよう全て「+」で表記しました。

「プログラム(動作模倣)」は「何のプログラムのデータを記載しているか」を示しており、ターゲットはお子様に行って欲しい行動、SDは「弁別刺激(Discriminative Stimulus)」の略語で「お子様が行動する前に支援者側が提示する刺激」を表すものです。


ピンク色の吹き出し「<4>」黒色の吹き出し「休憩」もどちらもお子様にとっては強化子として機能するよう設計しましょう

上のイラストのように実はDTTのトライアルには2つの強化子提供が入っているのですが、

基本的には、

「<4>」 < 「休憩」

というように「休憩」の方がお子様にとって強化価値が高いように感じています。


但しそのような強化価値の高い「休憩」にはデメリットがあるでしょう。

下のイラストをイメージしてみてください。


お母様が「何いろ?」と言って赤色のカードをお子様に見せ答えさせようとしている

イラストではお母様が「何いろ?」と言って赤色のカードをお子様に見せています。

その後、トライアルを重ねるうちにお母様が「何いろ?あか、だよ」とプロンプトを出し、お子様が「あか」と答えられるようになりました。

以下がそのときの様子だったとしましょう。


1トライアル目・・・(イラストのように)「何いろ?」と言って赤色のカードをお子様に見せるがお子様が黙っているため(お母様は「あか、だよ」と言う。)お子様は「あか」と答える。その後お母様はお子様を褒める

2トライアル目・・・(「何いろ?あか、だよ」とお母様がプロンプト)を出し、お子様が「あか」と答える。その後お母様はお子様を褒める

3トライアル目・・・「何いろ」とお母様が聞くとお子様が「あか」と答える。その後お母様はお子様を褒める

4トライアル目・・・「何いろ」とお母様が聞くとお子様が「あか」と答える。その後お母様はお子様を褒める


上のように何度かのトライアル(上の例では4トライアル)を通して黙っていたお子様にヒントを与え、正解をさせた状況をイメージしてください。

上の例では2トライアル目まで( )内のピンク色ヒント(「何いろ?あか、だよ」)が入っていますが、3、4トライアルではヒントなしで答えることができました。


例えば上のように4トライアル行ったのち「休憩」を挟んだとします。


2トライアルの次からヒントはなくなるのですが、続けて行われる「3トライアル目」と「4トライアル目」はほとんどトライアル間で時間間隔が空いていないため、お子様もカードが「あか」であることを覚えていやすいでしょう。

トライアル間の時間が空いていないため「覚えている」と言ってもよいかもしれません。


ここで「4トライアル目」で休憩を挟むとすると、次の「5トライアル目」までは時間が空くことを意識してください。

もし挟む「休憩」が1時間あったとすれば?(かなり極端ですが)


Enせんせい

あまりにも長い時間、間隔が空いてしまうとお子様はカードの名前が「あか」であることを忘れてしまう可能性が高いのではないでしょうか?


もし長く休憩を挟むことで、時間間隔が空き、前にやっていたことを忘れやすくなってしまうとすれば?

「休憩」のデメリットはトライアル間の時間間隔が空いてしまうため、直前にトライアルによって学習していたものを忘れてしまう可能性があることと言えるでしょう。


しかしあまりに連続してトライアルを続けるとお子様も疲れてしまうなどで課題に対してのモチベーションが下がってしまうため、休憩というトライアル間で時間間隔を空ける必要もある、ということは療育時の葛藤するポイントになります。

だから何かを覚えさせている、習得させている途中で特にそれが初期段階の場合は休憩時間もあまり長く取らず行うようにしましょう。


そして「休憩」のデメリットは見方を変えればメリットになると考えることも可能ということを知っておいて欲しいです。


例えば「3トライアル目」と「4トライアル目」の間はほとんど時間間隔が空いていない状態だとカードを見て「あか」と答えられるものの、

休憩を1時間挟んでしまったらもう忘れてしまい「あか」と答えられないという状態は、日常の中で「あか」を使用できる状態には至っていない、と考えるのが普通でしょう?


このような視点から考えると、ある程度、知識やスキルの習得が進んできた段階でわざと休憩時間を長くとって、忘れていないかどうかチェックすることが可能で、そのような確認も必要です。


緑色の吹き出しにあるようにわざと休憩時間をコントロールし、お子様が「教えていることを」時間間隔が空いたとしても覚えていられるかどうかもチェックします

このことを応用して考えると日を跨ぐということも覚えているかどうかの大きなポイントとして捉えることができるでしょう。


例えば本ブログページでは「マネする」、「赤いカードを見てあかと答える」という2例を出してきました。

以上のことは1日の10回から20回のトライアルでマスターすることが普通でしょうか?

言い換えると、教えたその日中にできるようになることが、普通でしょうか?


お子様にもよりますが1日でマスターすることが難しいお子様も多いです。

だからあなたのお子様が1日で教えたことを習得(覚えるなど)しなくともがっかりしないでください。

例えばもちろん療育間隔(毎日療育するか、週に2回か1回かなど)にもよりますが、4日、1週間、2週間・・・とかかるお子様もいます。

※ 私個人は少ない時間でも良いので毎日やった方が良い派です


ここまで見てきたように「時間間隔が空くほど覚えていることが難しい可能性がある」ということが真実なのであれば、

日を跨いだ次の療育機会(例えば次の日)の1トライアル目にプロンプトなしで正答できるかどうか、ということはとても大切なポイントです。


Enせんせい

「定着(ていちゃく)」という言葉を聞いたことがありますか?


「知識が定着してきた」とか「スキルが定着した」などという使われ方をしますが、簡易的な言い方をすれば「できるようになった」という意味です。

私自身は「定着」については時間間隔が日を跨いでもできる(少なくとも1日以上開いたとしても)ようになったことを目安に、そのように呼ぶようにしています。

もちろんその後、忘れてしまうこともあるかもしれませんが、日常使用できるレベルまで知識やスキルを鍛えて行くのであれば「定着」は目指して行くべきものなのです。


「日を跨ぐとどうしても忘れてしまう」ということに悩んでいる場合は?

ここまで書いてきた休憩時間のテクニックを応用して解決を目指して行きます。

休憩時間をわざと長くして忘れていないかどうかチェックする方法について触れてきました。


例えば毎日夕方の17時に課題を行っていて、1トライアル目に赤いカードを見て「あか」と答えることができない日が4日続いている・・・

1日経ったら忘れてしまっている・・・


以上のようなケースでは?

上の例では毎日夕方の17時に課題を行っている場合、24時間の時間間隔が空いた状態で次の日を迎えている、ということが続いています。


Enせんせい

1つのキーワードは本ブログページで書いてきた「時間間隔」だとすれば?


最初は17時に課題を行ったのち、1時間開けて18時にもう一度「あか」と言わせるトライアルを数回でも良いからやる、などは有効でしょう。

※ ここでは17時から課題を行っている課題中の時間(例えば課題終了時間は17時10分だったとか)は無視して考えてください

そのあとは2時間の時間間隔に伸ばして行くとか、寝る前にする、とか、朝出かける前にも行うとか、時間感覚をトライアルに織り込んで定着を狙って行きます。


他にも、

①18時にも行い、②お風呂から上がったタイミングでも行い③寝る前にも行い④朝に出かける前にも行う、

徐々に②④だけで行うようにして行き、最終的には17時に覚えていられるようにして定着を狙う、

という戦略も組めますね。

結構、お子様に合わせた方法はいろいろなパターンがあるのです。


本当にいろいろなパターンがあるでしょう

お子様によって「今、適切な方法」のチューニングが可能だと思います。

また徐々に慣れてくるとお子様も習得が早くなってくることがほとんどですので、最初なかなか上手くいかなかったとしても取り組んでいく価値があるでしょう。


本ブログページでご紹介してきたようにDTTで自閉症児にスキルを教える際、トライアル間の休憩時間をABA自閉症療育に織り込んで利用することで知識やスキルの定着を狙うテクニック、

是非よろしければ実践をして行ってみてください。



さいごに

本ブログページではDTTで自閉症児にスキルを教える際、トライアル間の休憩時間をABA自閉症療育に織り込んで利用することで知識やスキルの定着を狙うテクニックについて書いてきました。


本ブログページではデータの付け方についても触れてきましたが、例えば以下のイラストを見てください。


「//(ダブルスラッシュ)」を私はデータ記載で使います

私は以上のイラストのように「//(ダブルスラッシュ)」などの記号も使って自分自身が行ったことを記録しています。


Enせんせい

「//(ダブルスラッシュ)」は私が勝手に使っているだけです


「+」などの記号はABA自閉症療育の他の専門家も使っているのを見たことがあるため「共通言語」として成立するかもしれませんが「//(ダブルスラッシュ)」は成立しないかもしれません。


私はデータの記録では自分自身が行ったことをあとから見返したとき、最低限自分自身は理解できることが大切だと思っています。

相手が最初、理解できなかったとしても「こういう意味の記号だよ」と説明すれば良いでしょう。

そして理解した内容から必要であれば分析をかけ、必要なアセスメントにつなげて行きます。


本ブログページの本題からは少しズレたかもしれませんが、みなさまも自分自身のデータの付け方をいろいろと考えてみても良いでしょう。

「データがあることを前提として分析をする」というABA自閉症療育の姿勢が私は好きです。

ABA自閉症療育を実践して行く上ではとても大切なことだと思います。


本ブログページでご紹介した時間間隔はデータ化されないこともほとんどでしょう。

ただ私個人的には大切な要因だと思いますし、時間間隔を織り込んでABA自閉症療育を行うことはより細かい支援設計が必要なときに役立つと思っています。


「より細かい支援設計が必要なとき」と書きましたが、一概に「より細かい支援設計」の方が絶対に良い、というようには思っていません。

その支援設計によってお子様が成長するというように、支援設計が機能していれば細かさはあまり問題にならないようにも思います。


ただ上手くいかないときは、もう少し細部まで見ていく必要があるでしょう?

そういうとき、本ブログページでご紹介した休憩時間というものにも目を向けてみることをお勧めします。


本ブログページではあまりスポットライトを当てられることがないであろうDTTでABA自閉症療育を行う際のトライアル間の休憩時間について考察をしてきました。

日頃行うABA自閉症療育で是非、意識をしていただければ幸いです。



【参考文献】

・ 日本行動分析学会 (2019) 行動分析学辞典 丸善出版

・ 山本 淳一・松崎 敦子 (2016) 第2章 発達障害の支援の基本 早期発達支援プログラム 【編集 下山 晴彦・村瀬 嘉代子・森岡 正芳 (2016) 必携 発達障害支援ハンドブック 金剛出版】