本ブログページでは「関係フレーム理論(Relational Frame Theory:RFT)」というものをご紹介します。
本章は「ABA:応用行動分析学の言語行動」の章で7つ目のブログページですが、本章一番最初のブログページ、
「ABAにおける言語行動、イントロダクション:おまけ【B.F.Skinnerの提唱した言語行動とチョムスキー】(ABA:応用行動分析学の言語行動1)(https://en-tomo.com/2023/11/03/introduction-of-verbal-behavior-in-aba/)」にて以下のようなことを書きました。
ABAでの言語行動の発展をざっくりと2つに分けるとすれば、
1、ABAに多大な貢献をしたB.F.Skinnerの提唱した言語行動
からの、
2、その後に登場した関係フレーム理論(以下、RFT:Relational Frame Theory)
の2つの流れを汲んで現在、発展をしていると私は思っています。
「1、ABAに多大な貢献をしたB.F.Skinnerの提唱した言語行動」とはこれまでの本章ブログページでご紹介してきた内容です。
その内容とは、
・ ABAにおける言語行動、イントロダクション:おまけ【B.F.Skinnerの提唱した言語行動とチョムスキー】(ABA:応用行動分析学の言語行動1)
・ スキナーが唱えた言語行動の定義(ABA:応用行動分析学の言語行動2)
・ スキナーが唱えた言語行動の分類(ABA:応用行動分析学の言語行動3)
・ スキナーの言語行動まとめページ(ABA:応用行動分析学の言語行動4)
・ ルール支配行動と随伴性形成行動、それぞれの強みと弱み(ABA:応用行動分析学の言語行動5)
・ ルールはポータブル(持ち運び可能)!まるで魔法みたい!!ルールポータブル化故のメリットとデメリット(ABA:応用行動分析学の言語行動6)
※以上のブログページは「https://en-tomo.com/category/verbal-behavior-in-aba/」のページからご観覧いただけます
の6つのブログページで書いてきた内容となります。
本ブログページからは「2、その後に登場した関係フレーム理論(以下、RFT:Relational Frame Theory)」の内容に移行し、お伝えしていければと考えています。
ブログ中にもこれまで例えば特にコラムの記事の中で「関係フレーム理論」の名前は何度か出てきましたが、
本ブログではこれまで「オペラント条件付け」や「レスポンデント条件付け」の理論を多く扱ってきており、「関係フレーム理論」について多量に書いて行くことは今回が初めてです。
そのため本ブログページ内、聞きなれない言葉がたくさん出て来ると思います。
できるだけ分かりやすくお伝えできるように尽力いたしますので、どうか最後までお付き合いください。
また本ブログページ最後にも書いていますが、本ブログページの内容を簡易的に書き直したブログページを本章の次のページで書いていこうと考えています
最初に、
日本行動分析学会 (2019) によれば「関係フレーム理論」とは、人間の言語と認知に対する行動分析学的なアプローチです。
日本心理学会大会発表論文集 (2009) は、
「関係フレーム理論」について従来、行動分析学的に認知や言語の研究を扱う際の切り口とされてきた「ルール支配行動」や「刺激等価性」の研究をさらに推し進めるために提唱されたものである
と述べました。
まずですが、そもそも本ブログ内では「認知」という言葉をあまり使って来ませんでした。
今回、少し前置きが長くなってしまいますが本ブログでは「認知」について、以下と捉えるとお伝えしたいです。
Russ Harris (2009) は人間の言語は、単語、心に浮かぶ映像、音、顔の表情や身振りを含む非常に複雑な記号の体系であると述べています。
Russ Harris (2009) は人間は公的と私的、2つの領域で言語を使っており、
公的な言語には話す、会話する、真似る、身振りで表す、文を書く、絵を描く、彫刻を作る、歌う、踊る、演じるなどが含まれると述べました。
Russ Harris (2009) 上でご紹介した文章は本章でここまで書いてきた「言語」とは違うイメージを持つかもしれませんが、
上の文章は本題の「関係フレーム理論」で「言語」をそのように捉える、ということがわかりやすいと思ったため、
「関係フレーム理論」を基として書かれているRuss Harris (2009) の本から引用しています。
続けてRuss Harris (2009) は、
私的な言語使用については、考える、推測する、物思いにふける、計画を立てる、思い浮かべる、分析する、心配する、空想するなどが含まれていると述べました。
私たちが自分自身の頭の中で行っている活動はRuss Harris (2009) を参考にすれば私的な言語活動といえます
Russ Harris (2009) は、
『私的な言語使用を表すのに「認知」という言葉がよく用いられる』
とも述べました。
本ブログでも基本的にはRuss Harris (2009) にならい、
「認知 = 私的な言語活動」
と捉えることとさせてください。
さて、本題に戻って「関係フレーム理論」は「ルール支配行動」や「刺激等価性」の研究をさらに推し進めるために提唱あれたものであると上で書きました。
本章これまでのブログページにて「ルール支配行動」については解説を行って来ましたが「刺激等価性」については本ブログでも初出の単語かなと思います。
そのため、最初に「関係フレーム理論」をお伝えする上で避けることができない、本ブログタイトルにも入っている「刺激等価性(Stimulus Equivalence):しげきとうかせい」について解説をしましょう。
そののちに「関係フレーム理論」について解説して行きます。
「刺激等価性」とは?
「刺激等価性」について個人的に良いなと思う文章が坂上 貴之・井上 雅彦 (2018) の著書に載っていました。
それは坂上 貴之他(2018)は山本の文献を参考にして書かれた「刺激等価性とは」という内容で、
「刺激等価性」とは物理的類似性のない2つ以上の刺激間で機能的に同一であるとする反応が形成され、かつそれらの刺激の間で直接訓練されていない派生的関係が成立する場合に成立した、2つあるいはそれ以上の刺激間の関係
というものです。
上の文章を見ても「ん?良くわからんぞ」と思うと思いますので、以下見ていきましょう
1970年代以降、レスポンデント条件付けとオペラント条件付けのみでは、人間の高次な精神活動(例えば言語や認知)によって生じる自己制御や精神疾患は説明できないとされてきました(木下奈 緒子・大月 友・五十嵐 友里・久保 絢子・高橋 稔・嶋田 洋徳・武藤 崇,2011)。
個人的な印象として、そのためそののちは「認知療法」等が流行って行き、現在の「認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy):CBT」へとつながっていっています。
しかし実は行動分析学(※ ABAは行動分析学を応用した学問)の流れの中にも、人間の高次な精神活動を考えるための大きな発見が1960年代にありました。
それが「刺激等価性(Stimulus Equivalence)」です。
日本行動分析学会 (2019) によれば、行動分析学における「刺激等価性」の概念はシドマン(Sidman, M)の一連の研究により確立されました。
シドマンとその共同研究者によって1980年代には「刺激等価性」は定式化されています(参考 桑原 正修,2007)。
「刺激等価性」は重度の知的障がいを持つ少年に見本合わせ課題というトレーニングを行う中でその現象に注目し、体系的にシドマンによって検討が行われてきたものです(参考 三田村 仰,2017)。
「刺激等価性」とは、訓練していない刺激間に新たな関係が生じること
の発見だったのでした。
武藤 崇 (2011) は訓練していない刺激間の新たな関係、「刺激等価性が成立している」と言うためには以下の4つの条件全てが成立が必要と述べました。
その4つの条件とは「反射律(reflexivity)」、「対称律(symmetry)」、「推移律(transitivity)」、「等価律(equivalence)」の4つです。
以下から「刺激等価性」の成立に必要とされる上の4つがどういったものか書いていきましょう。
以下から書いていくオレンジの部分は武藤 崇 (2011) を参考に、(例)の部分は私が考えた例となりますが、以下それぞれを解説します。
以下いろいろな絵カードが出てきますが、訓練を受けているお子様はそれらの絵カードについての知識はないという前提で読んでください。
・反射律・・・<A→A>という方向性の学習が訓練されたのち、<B→B><C→C>という関係がテストされ、未訓練の<B→B><C→C>という関係が成立しているとき反射性が成立したと言われる
(例)1枚の「りんご」の絵カードを見せ、3枚の絵カード「りんご」「ばなな」「ぶどう」を見せる(ここまで使用カード合計4枚うち2枚は同じりんごの絵)。
お子様は3枚の絵カードの中から同じ「りんご」の同じ絵カードを選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
「確認フェイズ」として1枚の「ばなな(もしくはぶどう)」の絵カードを見せ「ばなな(もしくはぶどう)」を選択できたとき、
直接教えた「りんご(A)→りんご(A)」ではない未訓練の「ばなな(B)→ばなな(B)」「ぶどう(C)→ぶどう(C)」という関係が成立しているとみなされ反射律が成立したと言われる。
・対称律・・・<A→B>という方向性の学習が訓練されたのち、<B→A>という関係がテストされ、未訓練の<B→A>という関係が成立しているとき対称性が成立したと言われる
(例)漢字の読めないお子様に「狐」と漢字の書かれたカードを見せ、3枚の絵カード「きつね」「ぞう」「しか」を見せる(ここまで使用カード合計4枚)。
お子様は3枚の絵カードの中から「きつね」の絵カードを選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
「確認フェイズ」として「きつね」の絵カードを見せ、「狐」「象」「鹿」の3つのカードから「狐」を選択できたとき、
直接教えた「きつねの絵カード(A)→狐の漢字(B)」ではない未訓練の「狐の漢字(B)→きつねの絵カード(A)」という関係が成立しているとみなされ対称律が成立したと言われる。
・推移律・・・<A→B>および<B→C>という2つの関係が訓練されたのち、<A→C>という関係がテストされ、未訓練の<A→C>という関係が成立しているとき推移性が成立したと言われる
(例)訓練者が音声で「inu」と伝えた、お子様は3枚の絵カード「犬」「猿」「雉」の中から「犬」を選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
次いでお子様に絵カード「犬」を見せ、ひらがなで書かれた「いぬ」「さる」「きじ」の3つのカードから「いぬ」を選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
「確認フェイズ」として訓練者が音声で「inu」と伝え、ひらがなで書かれた「いぬ」「さる」「きじ」の3つのカードから「いぬ」を選択できたとき、
直接教えた「inu:音声(A)→犬の絵カード(B)」、「犬の絵カード(B)→ひらがなのいぬ(C)」ではない未訓練の「inu:音声(A)→ひらがなのいぬ(C)」という関係が成立しているとみなされ推移律が成立したと言われる。
・等価律・・・<A→B>および<B→C>という2つの関係が訓練されたのち、<C→A>という関係がテストされ、未訓練の<C→A>という関係が成立しているとき等価律が成立したと言われる
(例)訓練者が音声で「inu」と伝えた、お子様は3枚の絵カード「犬」「猿」「雉」の中から「犬」を選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
次いでお子様に絵カード「犬」を見せ、ひらがなで書かれた「いぬ」「さる」「きじ」の3つのカードから「いぬ」を選択したとき、強化される。
この関係が訓練されたのち、
「確認フェイズ」としてひらがなのカード「いぬ」を見せ、お子様が音声で「inu」と答えることができたとき、
直接教えた「inu:音声(A)→犬の絵カード(B)」、「犬の絵カード(B)→ひらがなのいぬ(C)」ではない未訓練の「ひらがなのいぬ(C)→inu:音声(A)」という関係が成立しているとみなされ等価律が成立したと言われる。
以上が「反射律」、「対称律」、「推移律」、「等価律」の例です。
このように直接訓練していない刺激間に新たな関係が生じることがわかりました。
上記のすべての内容太文字で書かれている「確認フェイズ」では、
訓練されたのちに直接的に強化、訓練されていない新奇な刺激間の関係が、フィードバックのない状態でテストされたものです(参考 桑原 正修,2007)。
そしてこのような学習結果が生じると言う事実を「刺激等価性」と呼びます。
上記は訓練場面を例に書きましたが、例えば今このブログを読んでくださっている方たちは基本的に上のような能力を持っているでしょう。
以下、簡単に日常例にしました。
あなたは「にゅうどうかじか」という生き物を知らないとします
例えば日本語を扱える私たちは「にゅうどうかじか」という文字列を見て「にゅうどうかじか」と音声で読み上げる(変換する)ことができる(反射律)でしょう?
そしてGoogleなどで「にゅうどうかじか」と音声認識を使って読み上げて調べる(対称律)こともできます
すると、そのヴィジュアルを知ることができますが、
そうすると今後「にゅうどうかじか」と書かれた文字列を見て今後はそのヴィジュアルをイメージする(推移律)こともできますし、
そのヴィジュアルを見たとき「にゅうどうかじか」と文字で書くこともできる(等価律)ようになるでしょう
私たちが日常、当たり前に行なっている、自然に知識が広がって行くこの学習過程を「刺激等価性」と呼びます。
このように知識が広がって行くことをどのようにイメージとして捉えれば良いでしょうか?
イメージが似ている考え方としては、例えば「般化模倣(はんかもほう)」という言葉があります。
「般化模倣」における「般化」とは「模倣する」というフレームがヒトに内在するかのように今まで模倣したこのがない新奇なモデルに対しても模倣反応が生起するという状態に対して使用されています(参考 武藤 崇,2011)。
これはいろいろな場面において、「模倣をする」という学習方法が確立された(強化された)、ために生じている、と言い換えても良いでしょう。
一度「般化模倣」が確立されると、さまざまな場面で学習の方法として模倣行動が生じます。
あなたも日常的に何か学ぶ際「真似(模倣し)て学ぶ」ことを日常的に行うのではないでしょうか?
ここまで書いてきた「刺激等価性」も「般化模倣」と同じで、一度方法が確立する(強化される)と、いろいろな場面にて「刺激等価性」が影響し、学習に影響を与えるというイメージです。
さて、以上が「刺激等価性」の簡易解説となります。
人間はこのような学習過程を持っている、ということをここまでで覚えておいていただけると幸いです。
ここから「関係フレーム理論ってなに?」という内容を書いて行きましょう。
「関係フレーム理論」ってなに?
本ブログページのかなり上の方で、
日本行動分析学会 (2019) によれば「関係フレーム理論」とは、人間の言語と認知に対する行動分析学的なアプローチです。
日本心理学会大会発表論文集 (2009) は、
「関係フレーム理論」について従来、行動分析学的に認知や言語の研究を扱う際の切り口とされてきた「ルール支配行動」や「刺激等価性」の研究をさらに推し進めるために提唱されたものである
と述べたことを書きましたが、ここでももう一度書いておきます。
これから書いていく「関係フレーム理論」はブログ本章で学んできた「ルール支配行動」、そして本ブログ内で学んだ「刺激等価性」をさらに推し進めたものです。
また上の文章に続き、本ブログページのかなり上の方では本ブログにおける「認知」という言葉の捉え方もご紹介しました。
上でも書きましたが「認知 = 私的な言語活動」と捉え本ブログでは扱っていこうと思います。
「関係フレーム理論」は1990年代に入り研究が進められた比較的新しい研究領域です(参考 三田村 仰,2017)。
「関係フレーム」という用語はメタファーであり、それはフレームというものが何でも含めることができるということを引き合いに出したものです(Niklas Törneke,2009)。
「関係フレーム理論」では複数の刺激を恣意的(しいてき)に関係づけることである刺激が特定の刺激機能を獲得すると考えます。
「恣意的(Arbitrary)」というのは、
「任意の」あるいは「自由な選択によって決まる、世の中の気まぐれ次第の」という意味で、恣意的とは「決定した、固定した、決められた」とは異なるものです(Patricia A. Bach・Daniel J. Moran,2008)。
「関係フレーム理論」では恣意的に「あらゆるもの」を「あらゆるもの」との関係の中に入れることができ、
このような関係づけの反応様式を専門的には「恣意的に適用可能な関係反応(Arbitrarily Applicable Relational Responding:AARR)」と呼び、
この現象より専門性を下げて言えば「関係的にフレームづける」と言います(Jonas Ramnerö & Niklas Törneke,2008)。
「恣意的に」という言葉について、日本語で私自身は「関係フレーム理論」に関わるまでは知らない言葉でしたので、あまり馴染みがない人もいるでしょう。
個人的には「恣意的に」とは「自由に」とか「勝手に」という読み替えが良いのかなと思うのですが、
以下も続けて「関係フレーム理論」について書いて行く中で「恣意的」について解説を行っていく中でそのことについても書いていきます。
以下、武藤 崇 (2011) を参考に「関係フレームづける」について見て行きましょう。
ーー武藤 崇 (2011) を参考パート以下からーー
ある刺激が特定の行動の生起に影響を及ぼしている場合、その刺激には一定の機能が確立されていると考えます。
「関係フレーム理論」によればある刺激が刺激機能を獲得するには2つの方法があるとされており、それは、
・ 直接的な随伴性のプロセス(オペラント条件付け、レスポンデント条件付け)と刺激の形態的次元に基づく刺激般化
・ 言語プロセス
の2つです。
前者は人間にも動物にも共通しますが、後者は人間に固有の現象であり、人間が示す複雑な行動と深く関連しています。
※※※※※※※※※※※ 注釈 ※※※※※※※※※※※
前者、
・ 直接的な随伴性のプロセス(オペラント条件付け、レスポンデント条件付け)と刺激の形態的次元に基づく刺激般化
については本ブログでもたくさん扱ってきたオペラント条件付け、レスポンデント条件付けのことで、直接体験を通して学ぶプロセスです。
この「注釈」内では前者について少し解説をします。
例えば、
オペラント条件付け・・・AのときBしたらCという結果があり今後、AのときCをする確率が上がる = 例えば「Aのとき」という刺激はCという結果によって刺激機能を獲得する
レスポンデント条件付け・・・餌で唾液が出ることが確認されたのち、ベルの音と餌が対提示されると、今後ベルの音だけでも唾液が出る = 例えばこれまで中性刺激だったベルが刺激機能を獲得する
そして、
刺激の形態的次元に基づく刺激般化とは、
オペラント条件付けもレスポンデント条件付けもそれぞれ全く同じ状況でもこれから行動変化が生じる学習が成立した、というより、実は似たような状況でも学習した影響を受ける。
例えばオペラント条件付け・・・
母方のおじいちゃんの肩を揉むとお小遣いがもらえたとする、すると父方のおじいちゃんの肩を揉むという行動に般化するかもしれない(刺激の形態的次元に基づく刺激般化)
例えばレスポンデント条件付け・・・
ベルの音で唾液が出ることが学習されたのち、そのベルと同じ音ではない少し低い音の別のベルの音であっても唾液が出る般化が確認されるかもしれない(刺激の形態的次元に基づく刺激般化)
※※※ 注釈終わり、以下武藤 崇 (2011) を参考パート続き※※※
言語プロセスにおいて中核となるのは、特定の文脈下で複数の刺激を恣意的に関係づけることです。
人間は一度、刺激と刺激を関係づける行動を獲得すると、さまざまな刺激に対して、それらの刺激関係を恣意的に適用することが可能となります。
この、
刺激と刺激を関係づける行動が「関係フレームづけ」と呼ばれるものです。
そして人間が一度「関係フレームづけ」を獲得すると、
直接的に学習された(オペラント条件付け、レスポンデント条件付け)複数の刺激の特徴や性質によって行動が制御されたり、
直接経験からではない「事実あるいは前提から推論(言語プロセス)された」派生的な関係づけによって行動が制御されたりするようになります。
これらは「関係フレーム理論」にて、
前者は、
「関係反応(Relational responding)」・・・直接的に学習された複数の刺激の特徴や性質によって行動が制御されること(オペラント条件付け、レスポンデント条件付け)
後者は、
「派生的関係反応(Derived Relational responding)」・・・直接経験からではない「事実あるいは前提から推論された」派生的な関係づけによって行動が制御されること(言語プロセス)
と呼ばれます。
ーー武藤 崇 (2011) を参考パート以上までーー
以上、長かったですが武藤 崇 (2011) を参考に「関係フレーム理論」において「関係づける」ということがどういうことかを書いてきました。
上の文中に「人間は一度、刺激と刺激を関係づける行動を獲得すると、さまざまな刺激に対して、それらの刺激関係を恣意的に適用することが可能となります」とあります。
「刺激等価性」について上で、
一度方法が確立する(強化される)と、いろいろな場面にて「刺激等価性」が影響し、学習に影響を与えるというイメージ
と書きましたが似ているでしょう?
「関係フレーム理論」も「刺激等価性」を推し進めたものですから、
「関係フレーム理論」でも「刺激等価性」と同じく、一度、刺激と刺激を関係づける行動を獲得すると、さまざまな刺激に対して、それらの刺激関係を恣意的に適用が可能となるのです。
またここでも「恣意的」という言葉が出てきていますが、上でも書いたように「恣意的」については本ブログページ内で解説を行います
「恣意的」は関係フレーム理論の重要なキーワードです
「関係フレームづける」の意味ですが上の武藤 崇 (2011) の内容から、
「関係フレームづける」とは、刺激と刺激を関係づける行動で、刺激と刺激を関係づけるためには直接的な随伴性もしくは言語のプロセスが必要となり、それらは恣意的に行われる
と言えるでしょう。
本ブログ内で既にご紹介している「刺激等価性」では3つの刺激がそれぞれ「等価」となった場合、そのグループは「刺激等価クラス」と呼ばれました(参考 三田村 仰,2017)。
「刺激等価性」では例えば「ABCの刺激は等価である」という学習が、直接訓練されていないにも関わらず成立する、というところがミソだったのですが、
「関係フレーム理論」では「等価」以外のクラスも直接訓練されていないにも関わらず成立するというところが面白いところです。
以下Steven C. Hayes・Kirk D. Strosahl・Kelly G. Wilson (2012) の著書からの引用を見ていきましょう。
「刺激等価性」については膨大な数の文献があるが、その提唱者も述べているように、それだけで言語に関する完全な理論を構築できるわけではない
さらに、「刺激等価性」はただ単に現象として生じた「結果」であって、現象の生じる「プロセス」ではない
一方「関係フレーム理論」はこの種の関係性をもっと一般的な方法で、またプロセスに基づいた方法によって説明する
「関係フレーム理論」は、「刺激等価性」という結果を生み出すプロセスについて説明するものであり、「関係フレーム理論」によって説明される基本プロセスは、事象と事象におけるすべての関係の仕方について簡単に適用できる
「刺激等価性」が説明するような「等価」の他にも「相違」「反対」「階層」「順序」「因果」などの多くの刺激間の関係性が存在しており、
それらが導入されると、たった1つの基本プロセスだけで膨大な種類の認知的な能力を生み出すことができるようになる
上のオレンジ背景部分にてSteven C. Hayes他 (2012) が述べているように、
直接訓練していない刺激間に生じる新たな関係は「等価」だけではありません。
「等価」以外の関係について三田村 仰 (2017) を参考に以下、例をご紹介しましょう。
・「相違」・・・ドルとユーロは違う
・「比較」・・・AはBより優しい
・「反対」・・・大嫌いの反対は大好き
・「時間」・・・デザートはご飯のあと(前ー後の関係)
・「因果」・・・歯を磨かないと虫歯になる(もし〜ならXXXの関係)
・「階層」・・・1日は1ヶ月の一部(〜の一部)
・「対象指示語的」・・・勝ったのはわたし、そのときは若かった(わたし〜あなた、ここーそこの関係)
などの関係があります。
上でご紹介してきた「刺激等価性」には、
(1)「反射律(reflexivity)」
(2)「対称律(symmetry)」
(3)「推移律(transitivity)」
(4)「等価律(equivalence)」
の4つの条件がありました。
「関係フレーム理論」では、
【1】「相互的内包(mutual entailment)」
【2】「複合的内包(combinatorial entailment)」
【3】「刺激機能の変換(transformation of stimulus functions)」
は上の3つの特性を持っていると考えます(参考 武藤 崇,2011)。
実は「関係フレーム理論」の3つの「相互的内包」、「複合的内包」、「刺激機能の変換」については、
「刺激等価性」の「反射律」、「対称律」、「推移律」、「等価律」が分かっていればそんなに難しくありません。
「刺激等価性」の「対称律」、「推移律」、「等価律」と記述した派生的な関係は「関係フレーム理論」において「相互的内包」、「複合的内包」と呼ばれるものです(参考 谷 晋二 ,2020)。
ほとんど、内容は重複しており並べて示せば、
【1】「相互的内包」・・・(2)「対称律」(AがBであると教えられると、BはAだと答えられること)
【2】「複合的内包」・・・(3)「推移律」(AがBであり、BがCであると教えられるとAはCであると答えられること)と(4)「等価律」(AがBであり、BがCであると教えられるとCはAであると答えられること)
が相当します。
つまり「関係フレーム理論」の「相互的内包」と「複合的内包」とは、
【1】「相互的内包」・・・AがBであると教えられると、BはAだと答えられること
【2】「複合的内包」・・・「AがBであり、BがCであると教えられるとAはCであると答えられること」と「AがBであり、BがCであると教えられるとCはAであると答えられること」
と言えます。
扱うものが「等価」だけではない、というだけで言っている内容は「刺激等価性」とほぼ同じです。
あと残っているのは「【3】刺激機能の変換」です。
以下、分かりやすかったため「【3】刺激機能の変換」についてPatricia A. Bach他 (2008) の著書を参考に作ったエピソードを見て行きましょう。
ある人が「ヘビ」を恐れていました
その人は昔「ヘビ」に咬まれたことがあって、そのために「ヘビ」が怖いです
しかしその人は「ヘビ」を恐れてはいましたが、「コブラ」というヘビの存在を知りませんでした
当然、その人は一度もコブラには咬まれたこともないし、追いかけられるたこともない、会ったことがありません
そのためコブラに恐怖を感じたことがありませんでした
その人に誰かが「見ろ!コブラだ!」と叫んだとしても、その人はコブラのことを知らないので何も感じないでしょう
そののち、その人が「コブラはヘビの一種だ」と書かれた雑誌を読んだとします
その雑誌にはコブラの写真は乗っていなかったので、その人は「コブラはヘビの一種だ」と言うことは知りましたが、まだコブラがどういった見た目の生き物かは知りません
そのような状況でも、誰かが指をさして「見ろ!コブラだ!」と叫んだのを耳にすると、その人はコブラの姿が見えなかったとしても恐怖を感じるのです
上記のエピソードについて、私たちも共感できるのではないでしょうか?
一度も見たこともない、形状も知らない、また咬まれたり追いかけられたりと怖い思いをしたこともないにも関わらず、雑誌で「コブラはヘビの一種だ」と嫌いなヘビの仲間であるという言語情報が入るだけで、
誰かが指をさして「見ろ!コブラだ!」と叫んだのを耳にするとこれまで何も感じなかった状況が一変し、恐怖を感じるようになりました。
Patricia A. Bach他 (2008) はこのことについて、雑誌の記事によって「コブラ」が「ヘビ」の階層フレームに入ったので、刺激機能が転換された、と説明しています。
「階層フレーム」とは上で書きましたが「(〜の一部)」というフレームでしたね
このように、
刺激と別の刺激が関係フレームづけされ意味が変わる(刺激機能が転換される)というのが「刺激機能の変換」です。
ここまで「相互的内包」、「複合的内包」、「刺激機能の変換」についてまとめると、
【1】「相互的内包」・・・AがBであると教えられると、BはAだと答えられること
【2】「複合的内包」・・・「AがBであり、BがCであると教えられるとAはCであると答えられること」と「AがBであり、BがCであると教えられるとCはAであると答えられること」
【3】「刺激機能の変換」・・・刺激と別の刺激が関係フレームづけされ意味が変わること
となります。
上のヘビの例では以前は中性的(意味を持たない)であった「コブラ」という刺激が嫌いな「ヘビ」の一部であるという階層フレームによって意味を持つようになりました。
ここまでで、
<1>「相互的内包」、「複合的内包」によって直接学習していない学習も成立する
<2>「刺激機能の変換」によって刺激と刺激が関係フレームづけされると意味が変わることがある
<3>以上の<1><2>は自動的に生じる
ことが分かりました。
日本行動分析学会 (2019) に面白い文章があったので少し長くなりますが、以下に参照させていただきます。
以下の文章は書いていて私も頭がパンクしそうになりましたので、概ね読み流してもらって大丈夫かと思うのですが、
「関係フレーム理論」に基けば、頭の中で「相互的内包」と「複合的内包」のリンクが自動で以下のようにどんどんと派生して行くことがわかりやすいと思ったため記載しました。
頭がパンクしそうになると思うので、軽く読み流す感じで大丈夫です。
例えばAはBと同じであることを学習すると、その逆のBはAと同じが直接的な学習をせずに成立する
このように一方向の関係を学習した際、その逆の関係が派生することを「相互的内包」と呼ぶ
さらにここにA=Cの直接的な学習を追加するとB=C、C=Bが派生的に成立する、これを「複合的内包」と呼ぶ
一方、刺激間の関係は等位だけではない
例えばAはDより大きく(A>D)、AはEより小さい(A>E)ことを直接学習すると「相互的内包」としてD>A、E<Aが成立し、「複合的内包」としてD>EとE<Dが成立する
さらにA=BとA<DからB<DとD>Bが、A=BとA>EからB>EとE>Bが「複合的内包」として成立する
同様にAとF、AとGが反対の関係であると直接学習すると(A↔︎F、A↔︎G)、「相互的内包」としてF↔︎A、G↔︎Aが、「複合的内包」としてF=G、G=Fが成立する
さらにA=CとA↔︎FからC↔︎FとF↔︎Cが、A=CとA↔︎GからC↔︎GとG↔︎Cが「複合的内包」として成立する
私は関係フレーム理論を勉強していて、私たちの言語の能力というのはすごいものだと思いました。
以上のような形で刺激同士が関係づき、自由に、勝手に派生して学習が成立して行くのです。
読んでいて頭がパンクしそうになる工程が頭の中で勝手に生じている、ということになります。
さて、ここから「恣意的」について解説しましょう。
恣意的の解説について以下のD. Dahl, JoAnne C・Jennifer C. Plumb・Ian Stewart・Tobias Lundgren (2009) の内容をご覧ください。
言葉が話せる人間は対象物間の物理的関係だけでなく、どのような関係かを決める文脈的手掛かり(Contextual Cues)に基づいて対象物を関連づけるという、他の動物にはないさらなる反応関係を示すということだ
例えば言葉が話せる子どもに架空の人物であるAさんとBさんについて「AさんはBさんよりも背が高い」と教えたとしよう
その後、背が低いのどちらかと子どもに尋ねたら、それ以上何も教えなくても「Bさん」と答えるだろう
この答えは物理的関係というよりも「より高い」や「より低い」という文脈的手掛かりに基づいている
教えられた関係性は何らかの物理的関係性に基づく必要はなく、どのような物理特性を持っていても恣意的にいかなる刺激にも当てはめることができるのだ
したがって、この種の反応は、恣意的に適用可能な関係反応と呼ばれる
上の文章の内容だけでは少し分かりずらいかもしれないため以下、アクティビティを用意しました
私があなたに、
『「@%」は「#&」と「*|¥」だよ!』
と、上の文章を言葉で発声して伝えるのは実際には困難ですが、伝えたとしましょう。
イメージしにくい場合は文字で伝えたと考えてもらっても大丈夫です。
実は、上の文章は緑色の「@%」は「#&」は刺激で、
ピンク色の「*|¥」はフレームを表しています。
上の文章では「関係フレーム理論」は成立しません。
それはなぜでしょうか?
答えはピンク色で示したフレームの意味がわからないからです。
ではピンク色のフレームを「何か」に置換してみましょう。
例えば「相違」のフレームに置換します。
『「@%」は「#&」と「違うもの」だよ!』
さてこれで意味が出て来て学習が成立し、「@%」というものは「#&」とは違うことがわかりました。
もしあなたが直接学習をしていて例えば「@%」が宝石の一種だと言うことを知っていたとすれば、教えられていないのに「#&」は「宝石ではないのかな」と推論するでしょう。
もしあなたがかなり宝石について興味を持っていたとすれば、「#&」の刺激機能は「興味のないもの」へとも変わる、「刺激機能の変換」が生じることになります。
他にも例えば「因果」のフレームに置換します。
『「@%」は「#&」「したから」だよ!』
なんとなく「#&」は「@%」に起こるのかぁー、と推論できるでしょう?
もしあなたが「避難される」ことを恐れていたとします。
ここで「@%」を「避難される」に置換してみましょう。
『「非難される」のは「#&」「したから」だよ!』
おぉ!!
急に「#&」へ対して嫌悪性が増しましたね?
「避難される」ことが怖い人にとって「#&」とは怖い刺激となりました。
こんな意味のない、意味もわからない「#&」という刺激なのに・・・。
これは、このように刺激と刺激が関係フレームづき、結果として特定の刺激について「刺激機能の変換」が生じたということです。
上で「恣意的」について、
『個人的には「自由に」とか「勝手に」という読み替えが良いのかなと思う』と書きました。
ここまで書いて来たように、
人間は意味のない言葉に対して「自由」に意味づける(関係フレームづける)ことが可能ですし、また望んでなくとも「勝手」に意味づいてしまうということが生じるのです。
ここまで書いて来て、私自身の『「関係フレーム理論」ってなに?」』ということへの回答ですが、
恣意的に「あらゆる刺激」を「あらゆる刺激」との関係の中に入れることができてしまう反応様式を行動分析学の立場から予測かつコントロールすることを目的とし研究しているものが「関係フレーム理論」である
※ 本ブログのABAとは日本語で「応用行動分析」、応用行動分析とは上の文中の「行動分析」を応用した学問
と述べ、長かった本ブログページ本項を閉じさせていただきます。
さいごに
今回、結構力を入れて書いたブログページで再度、勉強をしなおしながら書いたブログページとなりました。
個人的にはブログを書いている時間、ABAに長く寄り添えた時間となり、とても魅力的で幸せな時間であったという感想です。
本ブログページは「関係フレーム理論」についてのページでしたが、本ブログの中で特に大切な点を以下に箇条書きにまとめました。
・ 「関係フレーム理論」はABAに多大な貢献をしたB.F.Skinnerの提唱した言語行動の次に来ているABAの「言語行動」の比較的新しい理論である
・ 「関係フレーム理論」とは「ルール支配行動」や「刺激等価性」の研究をさらに推し進めるたものである
・ 「刺激等価性」の研究でわかっていた訓練していない刺激間に新たな等価関係が生じることを発展させ、「関係フレーム理論」では「等価関係」以外の「相違」なども訓練していない刺激間に新たに派生して行くことが分かった
・ 一度「関係フレーム」の学習プロセスが導入されると、たった1つの基本プロセスだけで刺激同士が関係づき、自由に、勝手に派生して学習が成立する(「相互的内包」、「複合的内包」)
・ 刺激同士が関係づき、自由に、勝手に派生して学習が成立したのち、「関係フレームづけ」されると刺激と別の刺激の意味が変わることがある(「刺激機能の変換」)
・ 人間は意味のない言葉に対して「自由」に意味づける(関係フレームづける)ことが可能で、また望んでなくとも「勝手」に意味づいてしまうということが生じる(刺激同士の関係づけは恣意的に適用可能)
・ 恣意的に「あらゆる刺激」を「あらゆる刺激」との関係の中に入れることができてしまう反応様式を行動分析学の立場から予測かつコントロールすることを目的とし研究しているものが「関係フレーム理論」である
以上となります。
今回「関係フレーム」について書いていく中で文字数も多く、内容も少し難しい内容だったかもしれません。
1回、ちゃんとカッチリとちゃんと書いておきたかった、ということがあって書いたのですが、次のページでは本ブログの内容をもっと簡易的に噛み砕いた形にしてもっと読みやすい内容として内容を書き直してみたいと思います。
次のページでは「関係フレーム理論」について本ブログの内容を簡易的に書いて行きましょう。
そののちのページでは一旦「ルール支配行動」に戻り、ルール支配行動の「プライアンス」と「トラッキング」と「オーギュメンティング」という3つの分類について見て行きます。
【参考文献】
・ D. Dahl, JoAnne C・Jennifer C. Plumb・Ian Stewart・Tobias Lundgren (2009) The Art & Science of Valuing in Psychotherapy: Helping Clients Discover, Explore, and Commit to Valued Action Using Acceptance and Commitment Therapy 【監訳:熊野 宏昭・大月 友・土井 理美・嶋 大樹 (2020)ACTにおける価値とは クライアントの価値に基づく行動を支援するためのセラピストガイド 星和書店】
・ Jonas Ramnerö & Niklas Törneke (2008)The ABCs of HUMAN BEHAVIOR:BEHAVIORAL PRINCIPLES FOR THE PRACTICING CLINICIAN 【邦訳: 松見純子 (2009)臨床行動分析のABC,日本評論社】
・ 木下奈 緒子・大月 友・五十嵐 友里・久保 絢子・高橋 稔・嶋田 洋徳・武藤 崇 (2011) 人間の言語と認知に対する関係フレーム理論からの理解 一刺激機能の変換に関する基礎研究の展望一 行動療法研究、37(2),p65−75
・ 桑原 正修 (2007) 「大河内 浩人・武藤 崇 編著 行動分析 ミネルヴァ図書 第5章 刺激等価性 ー よいことであれ、悪いことであれ、私たちは複雑な行動を間接的に学んでいく」
・ 三田村 仰 (2017) はじめてまなぶ行動療法 金剛出版
・ 武藤 崇 (2011)ACTハンドブック 臨床行動変化によるマインドフルネスなアプローチ 星和書店
・ Niklas Törneke (2009) Learning RFT An Introduction to Relational Frame Theory and Its Clinical Application 【邦訳 監修:山本 淳一 監訳:武藤 崇・熊野 宏昭 (2013) 関係フレーム理論(RFT)をまなぶ 言語行動理論・ACT入門 星和書店
・ Niklas Törneke・Steven C. Hayes (2017) A Professional’s Guide to Using the Science of Language in Psychotherapy 【監訳:武藤 崇・大月 友・坂野 朝子 訳:大槻 友・大屋 藍子・上村 碧・佐藤 友哉・坂野 朝子 (2021) メタファー 心理療法に「ことばの科学」を取り入れる 星和書店】いったん使ってない抜いた
・ 日本行動分析学会 (2019) 行動分析学辞典 丸善出版
・ 日本心理学会大会発表論文集 (2009) 関係フレーム理論の可能性:認知・言語をめぐる行動分析学の展開 武藤 崇・吉岡 昌子・山崎 由美子・山本 淳一・熊野 宏昭・小野 浩一・Steven C. Hayes
・ Patricia A. Bach・Daniel J. Moran (2008) ACT in Practice Case Conceptualization in Acceptance & Commitment Therapy 【邦訳 武藤 崇・吉岡 昌子・石川 健介・熊野 宏昭 (2009) ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)を実践する 機能的なケース・フォーミュレーションにもとづく臨床行動分析的アプローチ 星和書店】
・ Russ Harris (2009)ACT Made Simple: An Easy-To-Read Primer on Acceptance and Commitment Therapy 【邦訳: 武藤 崇・岩渕 デボラ・本多 篤・寺田 久美子・川島 寛子 (2012)よくわかるACT アクセプタンス&コミットメント・セラピー 星和書店】
・ 坂上 貴之・井上 雅彦 (2018) 行動分析学 行動の科学的理解をめざして 有斐閣アルマ
・ Steven C. Hayes・Kirk D. Strosahl・Kelly G. Wilson (2012) Acceptance and Commitment Therapy The Process and Practice of Mindful Change 【邦訳: 武藤 崇・三田村 仰・大月 友 (2014) アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)第2版ーマインドフルな変化のためのプロセスと実践ー 星和書店】
・ 谷 晋二 (2020) 第二章 関係フレーム理論 【谷 晋二(編著) 言語と行動の心理学 行動分析学を学ぶ 金剛出版】