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ABA自閉症療育テクニック

  • 2023年3月3日

スキル選定時「今、マイナスになっていることを0に近づける」だけでなく「0からプラスにする」視点もどうだろう?(ABA自閉症療育テクニック15)

これは私見ですが、多くの人が持つ印象は「今、周りの子と比べてできないことをできるように教える」という視点から考えてしまうことが多いように思います。 例えば「名詞を知らないので、名詞を教える」とか「話せないので、お話ができるようになる」とか「ハサミが上手く使えないので、ハサミをうまく使えるようにする」とか「遊びに参加できないので、遊びに参加できるようになる」などでしょうか? 個人的に思うことは、これ […]

  • 2023年1月13日

先行子操作で問題行動を一旦凌ぐ、ABA自閉症療育の問題対応方法の1つ(ABA自閉症療育テクニック14)

私はABA自閉症療育、いや、ABAでなくとも自閉症の療育は大きく分けると2つのことを並行して行なって行く必要があると考えています。 1つ目は「習得が充分でないスキルの獲得・促進と遅れている能力の促進」です。 例えばお友達と上手に遊ぶことができないお子様の場合「上手に遊ぶことができない」ということを分析してターゲット行動へと昇華し、その子に合わせた必要なスキル、例えば「順番を守る」とか「負けてもキレ […]

  • 2022年12月9日

教えた適切な知識やスキルの般化を促進するため意識しておきたいポイント(ABA自閉症療育テクニック13)

ABA自閉症療育でお子様が新しいスキルを獲得する、理想的な目的は、 お子様に教えた知識やスキルが適切な人や場所で発揮され、自然に強化を受け発展して行くことが目的である と私は思っています。 ABA自閉症療育では「般化(はんか):Generalization」と呼ばれる領域です。 Shira Richman (2001) は般化について直接教えていない様々な場面や状況、人に応じて適切な行動 […]

  • 2022年12月2日

2つ以上のものを比較したときの関係性を表す言葉を教える際、意識したい点ー例えば「大きい」「小さい」(ABA自閉症療育テクニック12)

例えば言葉の遅れのあるお子様へ言葉を教えることをイメージしてみてください。 どのようにして教えることができるでしょう? 教え方としてはいろいろあると思いますが言葉を出して表現することが得意ではないお子様の場合はイラストのように何枚かあるカードなどを使って「正しく選択する」ことで教えて行くという方法があるでしょう。 このような特定の刺激を正しく選択させることで物事を教えて行く課題を「受容課題(じゅよ […]

  • 2022年10月28日

社会的スキルを実行させるとき、自分と相手(もしくは教える側)のイメージをマッチングする(ABA自閉症療育テクニック11)

本ブログページではABA自閉症療育で私が意識していること、 「社会的スキルを実行させるとき、自分と相手(もしくは教える側)のイメージをマッチングさせた上で行ってもらう」ということをABA自閉症療育のテクニックとして書いて行きます。 社会的スキルについて小林 正幸・宮前 義和 (2007) は、 人はさまざまな人間関係の中で生きており、人間関係を軽々とこなし、良好な関係を結び、人間関係の何の問題も感 […]

  • 2022年10月21日

DTTで自閉症児にスキルを教える際トライアル間の休憩時間をABA自閉症療育に織り込んで利用し、教えたことの定着を狙う(ABA自閉症療育テクニック10)

まず言葉について簡単に紹介をいたしましょう。 「トライアル間の休憩時間」についてですが、「トライアル」というのが、少し聞きなれない言葉かと思います。 トライアルというのは日本語で「試行(しこう)」です。 そのため「トライアル間」というのは「試行間」と読み替えられます。 そして「DTT」とは、 「DTT:Discrete Trial Teaching(離散型試行訓練)」というABA自閉症療育の方法が […]

  • 2022年8月26日

適切な行動を増やすことで相対的に不適切な行動を減らす:日常のお子様への関わり(ABA自閉症療育テクニック9)

お子様に不適切な行動があった場合それは問題行動と捉えられ、減らしたい、無くしたいと思うことがあるでしょう。 例えば「園でみんなで活動をしているときに突然、走り出してどっかに行ってしまうんです」などです。 例に出した「その場からの逸脱(突然の走り出し)」などは周囲の大人や子どもから受け入れられる確率が低いため、問題行動であると捉えられます。 実はできている適切な行動は無視(注目されたり褒められたりせ […]

  • 2022年8月5日

ABA自閉症療育で刺激内プロンプトを活用するー教材作りのポイント(ABA自閉症療育テクニック8)

本ブログページでは「刺激内プロンプト(しげきないプロンプト)」というものをご紹介します。 刺激内プロンプトは特に教材を作ることが好きな人は得意とするテクニックでしょう。 本章では最初、プロンプトについて簡単に振り返り、その後「刺激内プロンプトとは何か?」をご紹介します。 準備に少し時間がかかるものの、刺激内プロンプトを用いた療育支援は有用です。 本ブログページで刺激内プロンプトを用いるテクニックに […]

  • 2022年7月1日

「緊張」や「不安」に対して段階的に(できれば本人が正の強化を取りに行ける形で)エクスポージャーを設計する(ABA自閉症療育テクニック7)

自閉症を持つお子様の中には「新規場面(しんきばめん)」でとても緊張感や不安が上がり、本来の親御様が知っているパフォーマンスを出せないお子様がいらっしゃいます。 例えば、 ・ 家では結構話すのに、家以外で特に他の人がいる場所だと話さない(2カ所以上そのような場面が観察されると「場面緘黙(ばめんかんもく)」と言われる) ・ 公園で他のお友達がいるとずっとお母様の後ろに隠れる ・ 初めての場所についれて […]

  • 2022年6月10日

「トップダウン思考」で介入計画を作る、必要なターゲット行動を具体化する(ABA自閉症療育テクニック6)

私の考えではABA自閉症療育で支援して行く内容は大別すれば、 (1) まだできないことをできるように教える (2) もうスキルとしてはできることを、他の人や場所でも使用できるよう促す のどちらかについてお子様へ支援して行くという認識です。 このように考えることは非常にシンプルでやりやすいと思います。 (1) まだできないことをできるように教える の場合は基本的には「プロンプト」と「強化法」をしっか […]

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